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過去 2 ページ50

伊「その後俺と母さんはもう限界になって家を出て行くことにしたんだ。」




有「どこ…行ってたの?」




伊「おばあちゃん家。急なことで学校にも電話を入れたっきり挨拶に行けなかった…」




有「そうなんだ…」





伊「うん。でね、その後2年間おばあちゃん家で生活してたんだけど…
急に電話がかかってきて父さんの友人だったんだけど、父さんが亡くなったって。
こんなの言っちゃいけないと思うけど…正直すごく嬉しかった…。
それで、もともとお葬式あげるつもりはなかったんだけそ、おばあちゃんが上げてあげなさいって言うからあげることにしたんだ。
それでこっちに帰って来たんだ。」






有「そうだったんだ……」




伊野ちゃんの過去を初めて聞いた。




この空白だった2年間が埋まった気がした。





伊「あー!なんか暗くなっちゃったなー!笑笑
ごめんね、こんな暗い話して。」




有「そんな事ないよ!…俺、伊野ちゃんの過去を知らずに…あんな自分だけ勝手に悲しんで…」




伊「いいよ…俺も急に消えちゃったからね、大ちゃんだけじゃなくていろんな人に迷惑かけたし…」





伊野ちゃんはそう言いながらも表情は曇っていて。





きっと今までも無理して笑ってたんだ。





有「伊野ちゃん。無理して笑わなくてもいいんだよ…?辛かったら俺が側にいる。
泣きたい時はおもいっきり泣いて、笑いたい時はおもいっきり笑えばいいんだよ…?」





俺はそう、声をかけた。





すると伊野ちゃんは





俺をぎゅっと苦しいくらい抱きしめながらおもいっきり泣いた。






今まで見たことのない伊野ちゃんの顔だった。






子供のようにわんわんなく彼は今まですごく我慢していたことが伺えた。






そんな伊野ちゃんに答えるように俺も伊野ちゃんのことを抱きしめた。

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あぽろ(プロフ) - すごく面白いです!!!!!!更新楽しみにしてます頑張ってください!! (2018年5月2日 20時) (レス) id: 45c25e2e4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピカる | 作成日時:2018年5月1日 1時

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