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夏祭り 5 ページ45

もうすぐ、花火が終わる。

伊野ちゃんはまだ見つからない。


花火見ながらたこ焼き食べるはずだったのになぁ…


俺はその場から動けず止まっていた。







その時…


「ちゃん………大……ちゃん…」

遠くから、そんな声が聞こえた気がした。

有「伊野ちゃん!?伊野ちゃん!!!!」

俺も名前を呼ぶ。

その時…

すごい顔をして汗だくのままこっちに向かって来ている伊野ちゃんがいた。



有「伊野ちゃ…」

伊「ごめん……!大ちゃん……また1人にした…」

伊野ちゃんは息がすごく上がっていて、綺麗に着ていた浴衣も着崩れていた。


こんなに…一生懸命走ってきてくれたんだ……


有「伊野ちゃん…」

伊「ごめん…」ずっと下を向いて顔を上げない伊野ちゃん。

俺はそんな伊野ちゃんの腕を掴んで

有「行こ!」

走り出した。



俺たちが向かった場所はあの河川敷。



ついた頃、伊野ちゃんは疲れ果てて座り込んだ。


有「ごめん、伊野ちゃん、急に走っちゃって」

伊「ううん…それよりもさ……」

有「もういいよ!!俺、子供じゃ無いんだから、そんな逸れても悲しくなんてなかったよ。」


そう言ったもののちょっと寂しくて悲しかった。

今日は2人で思いっきり楽しむって決めたから何があっても笑っていたい。

俺は笑顔を見せた。

けど、伊野ちゃんだけは

伊「嘘だよね…?」

有「え?なにが…?」

伊「顔、笑えてないよ…、」

有「なんで…」

伊「気づく。俺は気づくよ。大ちゃん今元気ないなーとか無理してるなーとか、大ちゃんいつも笑ってるけど、俺は分かるんだ。」

有「…なんでそんな……」

伊「ん?」

有「ううん…何でもない!あ、ねえ、伊野ちゃんたこ焼き買ってるじゃん!食べよ!」

伊「ちょっと待って…」

有「え?」

そう言うと同時に伊野ちゃんの顔が近づいてきた。

手が伸びてくる。

えっ…これ、どう言う状況…!?

俺は、覚悟を決めて目を瞑った。

伊「待って…瞑らないで…」

有「え…?」

伊「目に、まつげ入ってる…」

有「え?え、あ、ああ、そう、これくらいどうって事ないよ!」

伊「そう…?」

有「ほら、食べよう!」

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あぽろ(プロフ) - すごく面白いです!!!!!!更新楽しみにしてます頑張ってください!! (2018年5月2日 20時) (レス) id: 45c25e2e4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピカる | 作成日時:2018年5月1日 1時

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