もう一度… inar (ページ44)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:28,786 hit

夏祭り 4 ページ44

有「あ！！伊野ちゃん！花火始まる！！」

伊「え！？うそ」

有「急ごう！！」

2人であの河川敷に向かった。

伊「大ちゃん！ちょっと待って！」

有「え！？」

伊「たこ焼き買ってくる！」

有「早くしてね！！」

伊「ほーい！」

伊野ちゃん、こんな時に…

すぐ帰ってくるか、そう思って待っていた。

…え？伊野ちゃん遅すぎない？

まだ花火は上がってないけど、上がる前のアナウンスが始まっている。

伊野ちゃん、何処？

俺は走って伊野ちゃんを探した。

何でいつも…

文化祭の時の光景が浮かぶ。

早く探さなきゃ…

たこ焼き屋の前に来た。

伊野ちゃん…いない…

どこ行ったんだよ！伊野ちゃん…！

探してる途中、視界が鮮やかに輝いた。

後ろを振り向くと、

有「…嘘でしょ…」

花火…上がってる…

何で…何で…

また去年と同じになっちゃうの…？

伊野ちゃん、いるのに…今は側にいるのに…

何でこういう時にいなくなっちゃうの…

伊野ちゃん…

花火が輝いている。

周りのみんなは立ち止まって上を見上げているのに、

俺だけ、下を向いていた。

涙が溢れる。