もう一度… inar (ページ37)

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夏休み 3 ページ37

伊「で、どこが分からないの？」

有「えっとぉ……ここと、ここと、ここと…」

伊「いっぱいあるね笑笑」

有「何だよぉ～！分かんねんだもん！」

伊「はいはい、ごめんね。じゃあ、まずここから…」

そう言って伊野ちゃんがグッと近づいてきた。

いや！伊野ちゃんは俺に一生懸命教えてくれてるって分かってるよ！？
分かってるけど…近い…

こんなの、伊野ちゃんのこと意識して集中できないよ…

伊「…大ちゃん？」

有「あ！はい！！何でしょう！？」

伊「ちゃんと聞いてる…？」

有「はい！勿論ですよ！」

伊「…聞いてないよね」

有「えっ…いや…」

伊「まあいいや、やるよ！」

有「はい！」

そう言って俺たちはまたやりだした。

…けども、やっぱダメだ！！集中できねぇ！！

ずっと伊野ちゃんのこと見てる…

綺麗な目とか、長いまつげとか、鼻筋の通った綺麗な鼻とか、ぽってりとした唇とか……

って俺！変態かよ！！

一人で考えてたら

伊「で、ここは…」

伊野ちゃんが顔を上げた。

やばい！目があった。

伊「大ちゃん…」

有「は、はい…」

伊「俺のことみてるの？」

有「え！？いやー、そのー」

伊「集中しないなら俺、帰るよ？」

有「え！ちょっと待って！」

伊「…ふふ、嘘だよ。」

有「な、何だよ伊野ちゃん！変な冗談言わないでよ！」

伊「ごめんごめん。でも、今度集中しなかったらほんとに帰るから。」

有「ゔっ…ガンバリマス…」

伊「うん。頑張ろ。」

そう言って伊野ちゃんは俺の頭をクシャッとした。

そんなことするから…集中できなくなんじゃん……