もう一度… inar (ページ21)

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記憶ページ21

伊「あ！そうだ！ちょっと思い出したことがあってね！」

有「ん？なに？」

伊「顔は見えないんだけど…暗闇で誰かが泣いてる場面が昨日ふと浮かんで来てさ…」

有「え！？」

伊「昨日の大ちゃんといた時の光景にそっくりなんだ…これってもしかして…」

有「お、俺だよ！それ！やったぁ！思い出してくれた！」

伊「う、うん…？」

有「なんか、嬉しいな！」

伊野ちゃんが１つ、俺のことを思い出してくれたみたい。

もし、この先俺とのことを思い出してくれなくても、これから沢山思い出を作っていけばいい。

そうだ！これからを大切にすればいいんだよ！！

なんか、すごい臭い台詞になっちゃったけど、山田の言う通りだな…

拝啓伊野尾様

あなたに会えてとても嬉しいです。

でも、あなたは昔のことを覚えていない。

それでもいい。俺は、今のあなたが好きです。

いつかまた、あなたが思い出すまで、俺はあなたと楽しい思い出をたくさん作っていきたいです。

そして…2年間の間にあったこと。

いつもわらっているあなたの闇…というか、欠点というか…

過去を知りたいです。

あなたの力になりたいです。

敬具

伊野ちゃんに再開して初めて書いた手紙。

昔の伊野ちゃんへの手紙を見返してみよう。

そんな軽い気持ちで最初は見返していた。