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15:後悔 降谷side ページ15

「お!良かった、間に合ったか。」
ホテルを入ろうとしたら後ろから声をかけられた。
東長官だ。

「お疲れ様です。」
「嗚呼、入っていると言ったのに遅くなってすまなかった。」
出会ってそうそうの上官による謝罪は心臓に悪い…。

「いえ、大丈夫です。」
「既に入れる状態になっていると連絡あった。ついてこい。」
「はい。」

長官は何度も利用したことがあるのか、慣れた手つきで受付をしていき僕をエスコートしてくれた。

エレベーターに乗って少し経った時、今まで僕に話しかけなかったのに、独り言のように行ってきた。
「さっき、アイツの服の裾に盗聴器をしかけた。聞くのは私だけだから安心していい。話で聞くよりも目の前で見た方がいいだろう?」

僕は返答できなかった。否、しようとしたが到着音に阻まれた。
そのまま、返答できずに長官はレストラン側の人と受付を始めてしまった。

そして、受付が終わったのか、僕たちは案内された個室に入った。

レストランの人が居なくなってから東長官は口を開いた。
「本音を言うと、君が他者と婚姻してその立場をおりる必要がある、というのはとても惜しい。手離したくない。そう思うことがある。しかし、そこで生まれるのは対象者と対象者のコネクションだけだと考える。二人の間には愛が存在しない。愛が存在しないから自分の子供にさせを愛を向けることが出来ない。」

長官がここまで仰ってハッとした。



5日前、長官はお嬢様のことを無表情で無愛想と言った。
長官は政略結婚させられた人なのは既知の事実。


長官と元奥様の間に愛が存在しなかった。
お嬢様はご両親、つまり長官と長官の元奥様からの愛を向けられることがなかった。



長官は、僕と上層部のコネクションの前にお嬢様の感情表情を育んで欲しいのだろう。


「アイツを信用出来なかったら、断ってもいい。少ししたら私は席を外す。2人で決めるといい。」

「…分かりました。」

16:スイートレストラン 降谷side→←14:起床 風見side→降谷side



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紅葉楓(プロフ) - 紅音時 楼寿さん» 楽しみにしていただいてありがとうございます!応援、励みになります!これまでよりゆっくりになってしまいますが、これからも更新し続けます!頑張ります!!! (4月10日 22時) (レス) id: 68bcdf560e (このIDを非表示/違反報告)
紅音時 楼寿(プロフ) - いつも楽しみにしています!更新頑張ってください♪ (4月9日 8時) (レス) @page27 id: 4c57eb2496 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉楓 | 作成日時:2024年3月5日 15時

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