Only you (ページ15)

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2016年6月3日

喧嘩を買った相手が悪かった俺は

陰湿ないじめを受けた

そんな時

関西からの転校生がやってきた

それが

向井康二だった

誰とでも仲良くなれるやつで

太陽みたいだった

そんな向井が俺のことを放っておくこともなくて

俺のことを庇って

守ろうとしてくれた

ただ

プライドを傷つけられた

いじめっ子はその標的を向井へと変えた

周りも最初は彼を助けた

ただ、次第と次は自分たちに回ってくるのではないか

そんな不安からか

向井は孤立していった

俺もまた助けようとしなかった

戻るのが怖いから

最低だったんだ

向井に最後に会った時

『手のひら返しかよ』

そう言われた気がした

あいにく

彼が口を開いて放った言葉は

窓からの風にかき消されてしまっていて

でも口がそう言っているようにしか

聞こえなかった

俺は

愚かだった

そう突きつけられるかのように

その後、向井は学校に来なくなり

いじめっ子もどこかへ転校していった

普段と変わらない生活

言えるのは少し寂しさが漂っていること

俺の懺悔は虚しくも届かなかった