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拾伍 ページ16

背景注意

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鬼は夜が活動時間だから、朝は大体無限城にて暇を潰す。

私の場合は何時間か眠るのだが……

今まで一人で寝ていたが、両想いになってからは無惨様が一緒に寝てくれるのだ。

布団の中で、後ろから抱き締められている。

目の前にある無惨様の手を掴んで遊ぶ。

無惨様はぎゅうっと強く腕に力を入れた。

それにのっかって、私もぎゅうっと無惨様の手を握る。

後ろで若干無惨様が笑った気がした。

幸せな時間だ。


「ふふっ。無惨様、大好きです。ずっと」


私はくるっと体を捻り、無惨様の体をぎゅっと抱き締めて言った。


「…………」

「んん?む、無惨様?」


首筋に柔らかく温かいものを感じる。

そのまま様々なところに唇で触れる無惨様。音を立てて吸い付かれれば、チクリと痛む。


「ん…………無惨様!!」


抗議して胸を押すが、びくともしない。

無惨様は私を見ながら片方の口角を上げた。


「どうした?やめて欲しいのか?」


意地悪だ。むっと頬を膨らませて無惨様の胸に擦り寄る。


「意地悪ですね」


顔を赤らめて言った私に無惨様は喉を鳴らして笑い、ぎゅっと抱き締め、また首元に唇を寄せた。


「ひぁ!」


ふとお腹に冷たいものが当たり変な声が出る。無惨様の手が服の中で探るように動く。


「ちょ、ちょ、無惨様、やめっ!」

「駄目だ。やめない」


微笑みながらも無惨様の手は止まらない。


「ダメですってば!!」


無惨様の手を思い切り弾いてしまった。後悔してももう遅い。無惨様は顔を顰める。


「そんなに私に触れられるのが嫌か」

「ち、違う!私、背中に沢山の傷痕があるの。そんな醜い姿、無惨様に見せられない」


無惨様は一時の沈黙の後、安心させる様に温かい声で私の頭を撫でながら言った。


「私がそんなものでお前を手放すとでも?」

「で、でもっ!」

「どんなお前でも愛おしい。それは変わらん」


無惨様の言葉に涙が溢れる。それを優しく拭ってくれた無惨様を私は心から愛しいと思った。





その夜、私は無惨様に身体を委ねた。

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設定タグ:鬼舞辻無惨 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
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るく - めっちゃ面白かったです!無惨様イケメンでした! (2022年12月22日 12時) (レス) @page31 id: 8a619dd2b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いなりずし | 作成日時:2021年2月6日 16時

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