〜切り札のシャドウサイド〜 ページ28
選手交替のアナウンスを片耳から片耳に流しつつ、Aは呼び出す妖怪を考えていた。
「ど〜れ〜に〜し〜よ〜う〜か〜な、て〜ん〜の〜か〜み〜さ〜ま〜の〜言〜う〜と〜お〜り」
中学生、そして日本の勝敗に関わりかねない妖怪を選ぶとはとても思えない選び方で、Aはアークをかなり選び抜いた。
「今こそ、シャドウサイドとワンチャンサイドを使う時！よね！」
自信満々にAが言い切ると、試合再開のホイッスルが鳴り響いた。
「反撃開始！
召喚！」
アークをウォッチの中央に刺し、ウォッチの表面が２つに開く。それと同時に、「シャドウ」と、低く恐ろしい声も響いた。
「私の友達、出てきて！
ガブリエル！
開け、友情と勝利の扉！」
Aがアークをウォッチにかざすが、こちらから見えるアークの表面には、いつもと違い、何やら恐ろしい妖怪の絵が書かれていた。
Aがウォッチを付けている方の腕を高く振り上げ、Aの影は伸びて、妖しく輝く影の目がキラリと光ると、フィールドを光が包むと同時に、Aの影から何かが飛び出した。
「げげっ、何あれ！」
つくしがベンチからでも分かる妖怪のおぞましさに、つい怯えた。
召喚……ガブリエル、と呼ばれたその妖怪は、簡単に言うのならば……そう、食虫植物を500倍位怖くした感じだった(？)。
「シャドウサイドは一味違うわよ？」
「妖怪って言うか、ただの化物！」
「怖いでゴス！！」
おっと、仲間さえ怯えさせてしまった様だ。
「……ま、いいか。
『ガブリエル』、行くわよ！ボールを奪うの！」
返事ともとれない唸り声。
「怖い怖い怖い怖い怖い」
「こ、こっち見た！？」
恐れおののくイナズマジャパンだが、相手からして見れば『ちょっとヤバイ人達』としか認知されていない。
「こいつらは、何をそんなに怯えてんだ？」
「そっかぁ、見えないのか！あれ！」
「見えなくていい気がする。俺達含め」
「はいはい！どんどん行くわよ！」
Aとガブリエルは、共にボールを持った選手の所に走る。
「こっち来たぁ！」
「貴方じゃないから！
さぁガブリエル、ショータイムよ！」
Aが命じるか命じないか、位で、すでに相手選手はパックンに飲み込まれていた。
「えええええええええええええ」
日本代表が目を見開くが、Aはどこ吹く風、と言った感じで、ボールを奪った。
「慣れていいの！？これ！？」
「ダメだろ！」
「……俺達、これに慣れなきゃいけないのか……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レーニャン - 応援しているので無理せずに!!更新待ってます!! (2021年1月27日 22時) (
レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - この作品とても面白い！更新頑張って下さい(^o^)/ (2020年6月10日 18時) (レス) id: c80579e6b6 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - 色々な所に出没して申し訳ないですが、この作品も面白いです！皆さんが言っているように姫乃ちゃん可愛い！全てが！ (2020年3月3日 15時) (レス) id: 5c4eeb1e66 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 知波留さん» 全然大丈夫です！しっかり伝わってるので！！良かったね有ほs…姫乃ちゃん！「今有星って言いましたよね？」気のせいちゃいます？(何故関西弁)「知波留さん、ありがとうございます！か、ｶﾜｲｲ…///」照れてますね。本当にありがとうございます！ (2020年1月26日 21時) (レス) id: fb659ead07 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 知波留さん» コメントありがとうございます！夢主ちゃん大好評ですね！やっぱ「有星じゃなくて姫乃です！」が可愛いんでしょうか…！本当ですか！？理想！凄く嬉しいです！なかなか更新できずすみません…全然アイディアがまとまらないんですよね… (2020年1月26日 21時) (レス) id: fb659ead07 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
