イナズマイレブン オリオンの刻印 〜45分間の女神〜Part5

〜中国チームのエース〜 ページ13

「す、凄いA…」

普通に感心する明日人。
ウインクにやられた男子達。

「あっ、後子文君にはもう一つ凄い顔があるんだけど…
それは監督に言ってもらいましょうか」

「さっすが姫沢ちゃん！何もかもお見通しでしたか！
ではこの際ですし、子文君の正体を皆さんに公表しましょ〜」

「はい、親分の考え通り」

「では、今明かされる李子文君の秘密〜！ポチッ」

趙金雲がボタンを押すと、趙金雲達の後ろのスクリーンに映像が流れ始めた。
どうやら試合映像の様だ。

「これは…中国チームね」

Aが言うならそうなのだろう。
するとユニフォーム姿の子文が写し出された。これだけでも充分驚き要素はあるが、皆をどよめかせたのは、子文が実況に呼ばれた名前。その名は
『リ・ハオ』。

「…って事は、子文が無敵ヶ原富士丸で…」

「無敵ヶ原富士丸が中国のエース、リ・ハオ」

皆の頭の中で、
子文の顔→無敵ヶ原富士丸の顔→リ・ハオの顔
と言う図が出来上がる。
だが、そんな呑気な図を思い描けていたのも数秒で…

「はあああああ！？！？」

「えーーっ！！」

「…えぇっ！？子文君が、中国チームのエース！？」

「うん」

明日人に「うん」と気の抜ける返事を返すA。

「うん、って…
…Aは全部知ってたのか？」

氷浦が聞く。

「一応ね。
一番最初に富士丸君に会った時、どっかで見た事ある顔だな、って。
一応イレブンノートで調べてみたら、中国代表のエース『リ・ハオ』だったの」

「…これは、スパイどころの騒ぎじゃないね」

今まで口を閉ざし、話の成り行きを見守っていた野坂が、重々しげに口を開く。

「敵にサポートされてたって事かよ！」

「す、すみません！！」

無敵ヶ原富士丸の時に取っていた態度とは大違い、子文は弱々しく謝りまくった。

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