パンドラの匣

３６　鼠の家 ページ37

細雪と雪中梅を使って脱出した箱庭

メモを片手に路地裏を徘徊する

箱庭「この辺り・・・」

壁を軽く叩く

後ろで風を切る音がした

ゴーゴリ「やぁ！！匣ちゃん！！」

箱庭「こんにちは 道化師さん」

ゴーゴリ「来てくれるなんて嬉しいなぁ！！

ドス君も喜ぶよ！！もちろん私も！！」

箱庭「交渉を、

しに来たの」

ゴーゴリ「じゃあお仕事か

おいで、案内してあげるよ」

手を差し出される

ゴーゴリ「お手をどうぞ

宝物庫の美しいお姫様」

手を取る箱庭

外套に包まれ、気がつけば

部屋だった

シンプルな部屋で中央にテーブルと椅子があるだけだ

ゴーゴリ「ドス君は今桂って人と話してるんだって

だからそれまでは私とお話でもしていよう！！

匣ちゃんは何が好き？」

箱庭「心理学、数学、チェス、コーヒー」

ゴーゴリ「じゃあコーヒーを用意してこよう！！」

そう言って扉の向こうに消えて言った

机の上にはチェスが置いてあった

これで暇を潰していろと言う事だろう

箱庭は駒を動かし始めた

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