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十九話 ページ21

いつも見ている天音の姿とは思えなかった

そうだ、大人びて堂々とした振る舞いをしているけど
まだ16歳、俺よりも5つも年下で子供だ

俺は天音の頭を撫でて涙を拭った

天音はハッとすると俺に謝ってきた

『すみません、取り乱してしまって…。』

「気にすんなァ…。それよりも
お前、兄が鬼だったのかァ…。」

『ある日、突然…兄が鬼にされました。
私が家に戻った頃には両親と妹は兄に…。』

話している途中、急に隊服を脱ぎ始める

「は!?なんで脱ぎ…」

天音の肩を見た時、言葉を失った

そこには鋭い爪でひっかかれたような傷跡
何かに噛みつかれ抉れた様な傷跡が痛々しく残っている

『兄は、私を見た途端襲い掛かってきました。
抵抗したんですけど、敵うはずもなく
肩に噛みつかれこうなりました。』

「…その後、どうなったんだ」

『師範がちょうど現れたんです。
そして、私の目の前で兄は首を斬られました。』

目の前で、家族が殺される

その辛さは痛い程理解できる

『斬られたあと、身体が崩れていく中…兄は正気を取り戻したのか私に謝ってきました。』

『痛かったよな、ごめんな。1人にしてごめん…。』

その時を思い出したのか目にはまた涙が溜まっていた

『師範は家族を弔うのを手伝ってくれました。
そして、鬼殺隊になりたいことを伝えると
了承してくれて継子になりました。」

「鬼殺隊のことは知ってたのか…。」

『父が鬼殺隊に入っていたんです。
ただ、怪我が原因で辞めたと言ってました。』

「…なんで、入ろうと思った。」

『最初は、憧れでした。
鬼を倒して、人を助けたいと思ってました。
でも、今はそれだけじゃない。』

『家族の仇を取る…。それだけじゃない
私の様に悲しい思いをする人を増やしたくない。
そのために、鬼殺隊に入ったんです。』

そう言った天音は真っすぐ前を見据えていた

不死川side終了

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すー(プロフ) - 面白いです!続きが更新されるの待ってます。頑張ってください。 (2020年10月23日 18時) (レス) id: 91e5b79796 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - はじめまして最初から読んでいます。私は映画を公開初日に見に行きました。もう、一言で言い表せないぐらい感動して泣いちゃいました。これはもう2、3回見るべきです。小説のほうも楽しみに待っています。 (2020年10月21日 0時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rei | 作成日時:2020年5月31日 21時

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