5つの個性 ページ6
『そうだ、そうすればよかったんだ。
そうすればこんな苦しい思いしなくて済むし
無個性じゃなくなる可能性もある…一石二鳥だね。』
嫌な予感がした
Aが笑い出す前に言った男の言葉は
声が少し遠く聞こえにくかったが
『屋上』や『ダイブ』という単語が聞き取れた
可能性としては屋上から飛び降りる
無個性の人間が屋上から飛び降り助かるわけがない
何とかして止めなければならない
俺はそのまま盗聴を続けた
そして手掛かりを得た
『今日の深夜、決行だ』
今夜、アイツは自ら命を絶つ気だ
・
・
・
夜中、悟られない様に後をつける
入っていったのは何年も放置されている廃ビル
Aが屋上につき少しして
音を立てないように扉を開けると
既に靴を脱ぎフェンスの外側に立っていた
反射的に身体が動いた
貴女「…さよなら」
間に合えッ!
ｶﾞｼｯ
間一髪、腕をつかむことが出来た
初めて掴んだ腕はとても細く
触っても蕁麻疹が出ることはなかった
そのまま力いっぱい腕を引きAを引き上げた
貴女「…なんで、助けたんですか」
治崎「飛び降りようとしたのを見たからな」
貴女「ヒーローのつもりなの？
私は…私はもうこんな世界にいたくないのに!
皆が個性、個性って…そんなに個性が凄いわけ!?
なんでただ無個性ってだけで馬鹿にされるの!?
暴力を振るわれるの!?好きで無個性じゃないのに…
なんで…私は何にも悪いことなんてしてないのに
なんでこんな目に遭わなきゃいけないの!!!!」
Aの目からは大粒の涙が零れだした
溜め込んだモノが溢れだしたんだろう
無個性というだけで受けてきた
理不尽な扱いに
俺はAの涙を拭った
名前を呼ぶと『なんで知っているの?』という
目で見てくる
まぁ、当たり前だろう
治崎「そうだ、お前は何も悪くない。
悪いことをしていない。
悪いのは個性で全てを判断する病人共だ」
貴女「え…?」
治崎「むしろ、お前は今の時代では貴重な健常者だ」
理解が追い付かないのか不思議そうな顔をしている
俺は手を差し伸べ言った
治崎「俺の組へ来い、お前はこんなところで命を捨てるべきではない」
貴女「…私、無個性ですよ?
なんにも…できないんですよ?」
治崎「知っている」
貴女「それなのに…私を、必要としてくれる…の?」
治崎「あぁ、お前が必要だ」
Aはまた泣き出した
泣きながら俺の手を取った
その日からAは死壊八斎會に入り
俺の元で生活している
治崎side終了
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クリパ好き - 神…() (2022年10月13日 16時) (
レス) @page50 id: 5ac86cef99 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこばなな - ハイキュー影山のバカップルの話から来ました(*ノ▽ノ)私もヒロアカ、暗殺教室、ハイキュー、黒バス、文スト大好き好きです(。-∀-)これからも頑張ってください (2020年3月9日 10時) (レス) id: c696327d14 (このIDを非表示/違反報告)
まう(プロフ) - ルイさん» ('A`)人('A`)ﾅｶｰﾏ (2019年6月23日 16時) (レス) id: 36ed8bcda8 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - ヒロアカ好きさん» いやいや、同意見すぎてそれなです((( (2019年6月22日 16時) (レス) id: 1036fcd1e5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロアカ好き(プロフ) - 大体の夢小説は八斎會バイバイENDな感じで悲しかったんですけど今回の夢小説はみんな一緒？ENDで嬉し涙が出てきました....こんな素敵な小説ありがとうございます!!!!!!これからも頑張ってくださいです!!!!!! (2019年1月26日 4時) (レス) id: 36ed8bcda8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rei | 作成日時：2018年5月22日 15時
