【A3!】天使≒幼馴染【摂津万里】 (ページ12)

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羽根11枚目ページ12

貴女「あの後、彼女にあったけど私の事も覚えてなかった。
何を言っても何をしても表情は変わらない。
まるで…人形みたいだった」

万里「禁忌だから…しょうがないんじゃね？」

貴女「そうだよね…。」

そう言って顔を俯かせたあと

貴女「でも、恋愛ぐらい自由にしたいよね。」

万里「…そうだな」

会話が途切れた

貴女「あ…ごめんね！なんか暗い話になっちゃったね」

万里「いや、俺が任務聞いたのが悪かったし…」

やべぇ、なんか他の話題…

貴女「ねぇ、万里君の幼馴染の話聞いてみてもいい？」

万里「え?」

Aの話？

貴女「私と似てるって聞いたから少し気になってさ」

万里「いいけど、長くなるぞ？」

そう言うと

貴女「それなら…」

『毎日ここで待ち合わせしない?』

少し悪戯っぽく笑うAの笑顔にドキッとした

貴女「えっと、万里君がよければだけど…」

答えは勿論決まっている

万里「…これから毎日ここで待ってる」

そう言って俺も笑った

万里side終了

至side

最近、万里の様子がおかしい

俺が誘えば絶対に断らなかった
夜中のクエストを数日前からずっと断ってる

用事があると言っても夜中だ

流石に寮を出るわけない

万里と仲のいい奴…

あ、そうだ

至「紬」

紬「至君、どうしたの?」

至「最近、万里の様子がおかしいんだけど
なんか知らない?」

紬「うーん…。思い当たる節は
あるけど…。何日前?」

至「3日ぐらい前かな？」

紬「あ、ちょうどその日だ」

至「で、何があったの」

紬「実は…」

・

は?天使を見た?

いやいや、ファンタジーの世界かよ

至「天使なんているわけ…」

紬「俺もそう思ったけど、嘘を言ってるようには見えなかった」

その天使が関係するとしたら…

至「紬、明日空いてる?」

紬「特に用事は無いよ」

至「深夜まで起きられる?」

紬「た、多分」

よし、作戦決行

・

・

・

ー深夜ー

俺と紬は万里が部屋を出るのを確認して

見つからないように見張っていた

中庭で何かを待つ様子の万里

紬「…とくに何も無いね」

至「何か待ってる感じはするけど」

部屋に戻ろうと提案しようとした時

「万里君!」

声が聞こえた

周りを見ても誰もいない

紬「え?誰の声?」

至「まず寮の中だし、声が聞こえるはず…」

万里が立ち上がって上に向かって手を振る

紬「上?」

俺と紬も上を見る

そして言葉を失った

空を見上げると

万里に向かって手を振る

大きな翼が背中に生えてる少女