【rkrn】田舎少女の異世界紀行

働くぜ！事務仕事！ ページ22

「失礼しまーす」

山本先生に描いてもらった地図を見て事務室にむかった。
途中で３回くらいトイレに辿り着いてもーたのはこの際よしとしとこ、な。
失敗は成功の元やっていうやん？

「は、はあい…」

元気がなさそうな声やなぁ……。
具合悪いんやろか？
ってこの人―――。

「門のとこにおった人？」

「え？う、うん。そうだよ、あ、ですよ」

やっぱり！
なーんか見たことあるなぁ思っとったんよ！

「手伝いの福中Aです！よろしくお願いします！」

「僕は小松田秀作、です。よろしく…」

ん？この人、私より年上やんな？
なんで敬語……。
客人(?)やからって遠慮しとるんかな…？

「あの、敬語やなくてもええですよ」

「ふぇ？」

そこまで驚かんでもええやん……。
小松田さん、さては朝礼きとらんだな？

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ふぃ〜っ！やっと終わった〜！事務も大変ですね」

この半日でわかった。
小松田さん、超ドジっ子！！
墨をぶちまけること３回。
書き間違えること６回。
休憩の時にお茶をこぼすこと２回。
少女漫画のヒロインか！？？

「えへへ、ごめんね、福中さん」

「小松田さん、気をつけたほうがええです。その内クビになるかもしれへんですよ？」

この人の未来が心配やわ……。
せめてしっかり者の嫁さん見つけてください。
そしてその嫁さん、頑張ってください。

「じゃあこの書類を各委員会に届けてくれる？多分もう授業終わってると思うから」

「わかりました！」

「僕は先生たちに届けてくるから、よろしくね」

あとひと踏ん張り！頑張るで〜！

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