【rkrn】田舎少女の異世界紀行

被るぜ！手芸御面！ ページ45

「……………………なんですか、それ」

「おお、立花プー！どや、かわええやろ？」

あれから徹夜してお面を作ったんよ。
材料は山本先生に頼んで持ってきてもらった。

下級生が怖がる顔を隠すためのお面。
そう！


ピー●くんのお面や！


うろ覚えやでちょっと違っとるかもしれんけど、顔を隠せればええんやからな！
別にピー●くんが特別好きってわけでもないんやけど。

ご飯とお風呂の時は外さなアカンのが難点やな…。
それにしても視線が痛いわ。

「天女様、お言葉ですが…それ被ってると余計に距離を置かれますよ」

「マジ！？」

「顔なんて隠さなくてもいいでしょう。みんな慣れていないだけですよ、きっと」

むむむ、そっか…。
じゃあどうしよ、このお面？
捨てるのも勿体無いし……。

あ！
そや、あいつにあげればええんや！

「エキセン立花！アドバイスありがと！」

思い立ったら吉日！
すぐにでも渡しに行こっと。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はいこれ、プレゼント」

「はい？」

そう、渡す相手はこいつ――星の鉢屋や。
変装にとまでは言わずとも、こいつの方が私よりも使う可能性高いやろ。

「なんですか、急に」

「かくかくしかじか」

「そうですか。では一応貰っておきますね」

なんとか受け取ってもらえた。
ひとまずお面の行方はこれでええとして…。

お面が使えんとなると、コミュニケーション能力で補うしかないな。
どうしたら怖がられやんくなるんやろ？
フレンドリーやでっていうアピールしたら良さそうやけど。

あ、小松田さんに相談しよっかな？
そういうの得意そうやし、あの人。

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