太陽 と 彼 *° Yuta.K

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｢兄ちゃん！セクハラだよ！｣





尚真さんと 少し少女漫画チックな

シチュエーションの雰囲気に 浸っていると

後ろから 煩い声が 聞こえた 。




もちろん ムードはぶち壊し 。

壊したヤツは 、やっぱり 優太 。






さっきまで 早く飯出せ 、とか

お父さんの所で 騒いでいたのに 、いつの間に

私たちの横にいた 。







｢ おい 、優太！

ったく… お前は 思考回路が ガキなんだから…。


ってか 、Aちゃん ごめん！嫌だった？｣






はぁ 、と優太に ため息を零したかと思えば

私のことを 気にかけてくれる 。




｢ 全然 嫌じゃないです！大丈夫ですっ！｣



寧ろ 、嬉しかった。


キュン 、と 胸が高鳴って

顔が 熱くなって 。






こんなに 甘酸っぱい気持ちになったのは

久しぶり 。







… いや 、東京で 彼氏が

居なかったわけじゃない。


普通に彼氏は居たし 、

それなりに 幸せだった 。





でも 、関係が 恋人じゃなかった 。


私は 恋人だと思ってたけど 、彼にとっては

浮気相手の１人だった 。




彼から 、愛を感じれないのも 気付いてた。


けど 、周りは彼氏持ちだらけ。

口を開けば 、みんな 惚気。


そんな中 、一人で フリーになるのは

恥ずかしかったし 、気まずいし 、怖い 。







結局 私は 、やんわりとしたまま

彼の 都合良い浮気相手として

過ごしてしまった。






遠距離恋愛になる 、という

スーパーウルトラ都合良い口実で

運良く 別れを切り出すことが出来たけど 、

引越し しなければ まだ付き合ってたはず 。






愛のない 関係のまま 。



だって 、私が別れを切り出したとき

彼は 一瞬も 悲しまなかったんだもん。









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