§２３７§ ページ40
壁山)届いたっス…。
でも、Aさんです、フィールドの女神っすから…。
当たり前…。
《貴)壁山だって皆がバラバラになるのはダメだって分かるでしょ！》
壁山)…！
貴)…僕、鬼道君に言われたんだ。
今のパスなら…。
明王、もっと強くて速いパスでお願い！
僕は明王にパスを出す。
明王の目に鬼道君が僕と重なって映るのが見えた。
明王)なら、こいつでどうだ！((バシュッ
勿論僕は追いつく。
壁山)またっス！
《貴)お願いだから、明王を信じて！》
《貴)壁山は分かるよね？》
壁山)！
Aさんだからっすよね！
風丸)いや、あいつは最初から分かっていたんだ。
Aならあのパスに届く筈だと…。
壁山)じゃあ、全部分かっててあそこに走って行ったって事っすか？
僕はノーマルシュートする。
しかし、ジョンスにパンチングで止められてしまった。
実況)惜しい！
椎名のシュート決まらず！
貴)ハァ…ハァ…ゲホッ…。
僕は腕で汗を拭った。
貴)ゲホゲホッ…。
膝をついて、手を口に当てて激しくせき込む。
貴)血の味…。
喉が…。
不動)大丈夫かよ…。
貴)((ブワッ …い、痛いの痛いの…飛んでけっ！
ゲホッ…。
ハァ…、大、丈夫…。
風丸)不動、俺達の知らない所で努力していたのかな…。
栗松のスローイング。
僕が受けて不動にまわす。
不動が受けて、向かって来た2人を前に壁山にパスを出す。
壁山は走って来て、ボールに足を伸ばした。
−届いた−
壁山)追いついたっス！
(俺達が取れる様にちゃんと計算されてたんすね。)
壁山が不動にパスを出す。
不動は風丸にパスを出した。
風丸も追いついた。
貴)(良かった…。)
風丸)(そうか！
最初1人で攻め込んでいたのは、敵のデータを頭に入れて完璧なパスを出す為だったのか。)
不動を先頭に皆が付いて行く。
でも、なんか風丸と壁山…元気なくない？
なんか、他の皆もだけど…。
何考えてんのかな？
全)(さっきA泣いてたな…。
俺達酷い事言っちゃったもんな…。)
不動)(…。
後で構っておくかな…。)
守)(不動…。
勝ちたい、世界に行きたいって思いは…。)
全)(俺達も同じだ！！)
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作者名：紫音
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/
作成日時：2014年4月20日 21時
