§２３２§ ページ35
貴)…っ！
あ、あはは…そ、そうかな…。
ぼ、僕には人の気持ちが分からないのかもしれないね…。
思わず涙が零れる。
泣いているのがバレたくなくて顔を背けた。
その顔を明王に見られた。
不動)…！
テメェ……。
明王が風丸達に向かっていくのを、僕は必死に止めた。
貴)や、止めて明王！
僕が悪いの…僕がいけないの…。
僕が無理に雰囲気を良くしようと思って勝手にやった事だから、僕が傷ついて当然なの…。
気にしないで！
明王のいつものプレイで僕を笑わせてよ！
最高のプレイを、皆に見せればきっと信じてくれる！
不動)…あぁ…。
いつまで服掴んでんだよ。
貴)ご、ごめんね。
邪魔だったね！((ゴシゴシ
良し、僕大丈夫！
でも、やっぱり皆と明王は仲良くするべきだよ！
あんなに良い球他にないからさ！
風丸、壁山、ちゃんと聞いてよ！
信じてよ！
壁山)俺達より力があるからそんな事言えるんすよ。
風丸)悪いけど、俺、あいつと仲良くする義理はないと思う。
あいつがやりたいようにやるなら、俺だってやりたいように…。
貴)((グッ そんな事無いよ！
絶対に仲良く出来る！
明王はチームメイトなんだよ！
ちゃんと信じなきゃ、1年間追いかけたってボール取れないよ！
ちゃんと信じるからこそボールは繋がるんだ！
その位守にぃに教わらなかったの！
お願いだから、信じてよ！
風丸)今回ばかりは、お前には反対だよ。
俺はあいつを信じれない。
壁山)俺もっす。
貴)…。
Aは立ち止まる。
それ以上追いかけようとは、しなかった。
これ以上、何を言っても無駄だ…。
せめて、守にぃが戻って皆を説得してくれれば…。
綱海)流石円堂の従兄弟なだけあるな。
皆を説得する様が、円堂そっくりだぜ。
守)そうか？
土方)俺も思わす円堂を重ねちまったな…。
吹雪)僕も。
僕、あれを聞いてて不動君を信じてみようって気持ちになったんだ。
鬼道)…。
冬花)A君の頑張りは思わぬ所で力になってるよ…。
だから、A君も諦めないで…。
貴)ったく、何で分かってくれないんだよ…。
不動)…。
(何で俺の為なんかに…。)
不動は自分の横に居る少女に疑問を抱きながらも、嬉しそうな表情をしていた。
不動)(馬鹿な奴…。)
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作者名：紫音
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/
作成日時：2014年4月20日 21時
