円堂守と従兄妹の少女は、皆に期待を寄せ始めている様です。 【イナイレ】

§１９３§ ページ46

守にぃはそれ以上何も聞こうとせず、つるされているタイヤの前で、タイヤを受け止める練習を始めた。


ギシッ…ドッ


守)何で…。
何で豪炎寺がサッカーを止めなきゃいけないんだよ！


あぁ、守にぃは豪炎寺の事で手いっぱいなんだね。


分からなくもないよ。


久遠監督に掛け合っても、ダメだったんだからね。


守)俺、豪炎寺と一緒に戦いたい…。
…あいつと一緒に行きたい…世界へ…！


貴)守にぃ…。


守)俺…どうしたらいいと思う？


どうしたらいい？


それはどっちの？


チームの為に？


それとも豪炎寺の為に…？


貴)…守にぃの思うようにすればいいと思う。
僕は、多分…何の力にもなれないから。


僕は先に、合宿所に帰った。


虎丸が玄関に突っ立っていた。


虎丸)Aさ((貴)ごめんね、虎丸。
…え？


貴)そうだね、虎丸の辛さは、僕には分からないかもしれない。
これからも頑張ってね♪


僕は手を振りながら、自室へ戻った。


ベッドに座る。


貴)僕はもう何も知らん。


夕食の時も、虎丸は話しかけてきた。


虎丸)Aさん、隣良いですか？


貴)ごちそうさま。((ガタッ


その様子に心配したのか、風丸が部屋に来た。


風丸)よ。


貴)ん？


風丸)ちょっと、付き合えよ。


風丸は、僕にアイスを投げてきた。


貴)はぁ？


とか言いつつも、アイスが好きな僕は、風丸について行き、グラウンドに出た。


風丸)ほら、こっち来て座れよ。


貴)うん。


僕達はベンチに座り、アイスを食べる。


風丸)虎丸の事だが…。


貴)ん。


僕はアイスを食べながら、頷く。


大体の聞きたい事は見当がつく。


風丸)何で謝ろうとしている奴を遠ざけるんだ？


貴)虎丸に頼まれたかw


僕は笑った。


風丸)あぁ、まぁな。


貴)はははwww
遠ざけてるって言うかな〜…。
なんて言うか、時間が欲しかったんだよ。


風丸)何のだ？


貴)気持ちを落ち着けるための時間だ。
多分、今虎丸と関わったら、またそんな事言われるんじゃないかって体が動いてるんだ。
僕だって努力しないであんな技出せる訳ないじゃんか。
その気持ちが落ち着くまでの時間が欲しかった。


風丸)そっか。


貴)言うなよ、虎丸に。


風丸)いや、言うね。
俺はな。


貴)ハァ？
言うなって言ってる傍から言うとか風丸ちょっと疲れてる？


風丸)別に〜♪
それに虎丸は最初から聞いてたし。


貴)はぁ？
ハメたな？！


＊−＊−＊−＊−＊−＊−＊


次へどうぞ→

§１９４§→←§１９２§

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す