円堂守と従兄妹の少女は、皆に期待を寄せ始めている様です。 【イナイレ】

§１８９§ ページ42

せっかくなので、スカイミュージカルを使って屋根に上った。


無駄なTP消費だって思う人もいると思う。


でも、稲妻町の日の出って見た事無いから、見てみたいじゃん？


それに…あんな夢の後だから、あんまり考え事したくないんだよね。


お腹すいたし。


僕は、屋根の上で簡単な朝食を済ませてしまうと、コーヒーを飲みながら、日の出を見ていた。


貴)日の出も良いな。


すると下の方から、声が聞こえた。


守)A？


貴)守にぃ。


僕は屋根の方から顔を出して、下を見た。


守にぃは上を見て気が付く。


守)そこか。


貴)おはよう。


守)おはよう、速いな。


貴)守にぃがこの時間に起きるなんて、奇跡じゃない？


守)窓から風が入って来てたから、起きたんだ。
お前はそこで何してるんだ？


貴)えっとね。
なんか日の出見たくなって、早起きしちゃったんだ。
待ってね、今下に降りるから。
あ、後窓から十分に下がった方が良いよ。


守)おう。


守にぃが奥に引っ込んだ。


僕はお盆を持って、屋根から窓に足をかける。


そこから鉄棒の要領で、部屋に入った。


お盆とかはって？


僕が、そんな事考えずにやったと思わないでね。


ちゃんと全部食べて飲みきったから、こぼさずに運ぶ事が出来た。


飛んでった皿は守にぃに任せた。


守にぃは難なくキャッチしたけど。


流石GK。


守)お前だけ、速めに起きたんだな。


貴)ん、まぁね。


わりと嫌な夢見ちゃったしね。


僕は窓を閉めながら、守にぃの方を振り返る。


それから皿なんかを下に持って行って、洗って置いといた。


戻ると守にぃはもう着替えていた。


守)そろそろ母ちゃん起きてくるだろ。


貴)だろうね。


僕は、サッカーの雑誌を読んで言った。


隣で守にぃも同じ雑誌を覗きながら、楽しそうにこの技がどうのこうのと説明している。


守)そうだ！


守にぃは思いついたように、あるノートを差し出してきた。


貴)なにこれ？


守にぃは眼をキラキラと輝かせた。


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