天才ゲームメーカーと天才リベロ V5【イナイレ】 (ページ34)

今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:52,256 hit

第232話-カタール戦- ページ34

ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

《円堂、カイルのシュートを辛うじて弾いた！
さぁ、2対1で、ロスタイムに突入。だが、デザートライオンのコーナーキック！
勝利を目前にしたイナズマジャパン。この危機を脱することが出来るか？》

円堂｢皆、守り切るぞ！｣

皆｢おう！｣

ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

《さぁ、カイルのコーナーキック。》

円堂｢なに！？｣

《おっと、ここで勝負コーナー！意表を突かれた！》

鬼道｢コースを切れ！｣

｢はあっ！｣

円堂｢しまった！｣

ボールは、ゴールに入ってしまった。

ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

《うわあああっ！ボールは無情にもゴールへ！
イナズマジャパン、なんと後半ロスタイムという土壇場で、同点に追いつかれてしまったァ！》

円堂｢くっそ！｣

《同点に追いつかれたイナズマジャパン。残された時間の中で、もう一度突き放すことが出来るのか？》

ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

鬼道｢皆、諦めるな！攻め上がれ！｣

皆｢おう！｣

A｢ハァ…ハァ…｣

《攻めるイナズマジャパン。だが、足取りは重い！このまま延長戦に突入か？》

虎丸君が、ドリブルで上がっていく。

《さぁ、ボールを持ち込む宇都宮！シュートを打てるのか？》

虎丸｢豪炎寺さん！｣

虎丸君は、この時間のない中、豪炎寺にパスを出した。

ﾊﾞｰﾝｯ!

ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

虎丸｢痛って…何するんですか？豪炎寺さん！｣

豪炎寺｢さっきから何だ？お前のプレーは！｣

虎丸｢…！｣

豪炎寺｢試合時間は残っていないんだぞ。精一杯、ベストと思えるプレーをしろ！｣

虎丸｢…これが俺のベストです！
俺のアシストで皆が点を取る！それが1番なんですよ！
そうすれば俺が、皆の活躍の場を奪うこともない。皆で楽しくサッカーが出来るんです！｣

A｢…！｣

皆で楽しく…？

私は、虎丸君に近付いた。

A｢じゃあ、虎丸君は楽しいの？｣

虎丸｢…！｣

A｢そんなサッカーしてて楽しいの？｣

私は、虎丸君を真っ直ぐ見た。

虎丸｢それは…｣

虎丸君は俯いた。

豪炎寺｢見ろ。｣

豪炎寺君の声に、虎丸君は顔を上げた。

豪炎寺｢ここにいるのは、日本中から集められた最強のプレイヤー達。そして…敵は世界だ！
俺達は世界と戦い、勝つためにここにいるんだ。それを忘れるな！｣

虎丸｢…｣

円堂｢そうだぞ、虎丸。全員が、全力でゴールを目指さなくちゃ、どんな試合にも勝てないぜ。
もっと、俺達チームメイトを信じろって！｣