天才ゲームメーカーと天才リベロ V4【イナイレ】 (ページ10)

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第159話ページ10

瞳子｢勝つために、キーパーをやめてほしいの。｣

円堂｢勝つため？｣

A｢円堂君はリベロになるの。｣

円堂｢リベロ？｣

A｢短い間、円堂君を見てたけど、円堂君は攻撃型のキーパー。今日みたいに円堂君が前に出ることで、相手に得点のチャンスを与えることは、出来るだけ避けたい。
だから、変わってほしいの。リベロに。｣

鬼道｢俺も賛成だ。義姉さんの言ったことは、確かに大きな弱点だ。弱点は克服しなければならない。そこで初めて、俺達は完璧な地上最強のサッカーチームを名乗ることが出来る。｣

瞳子｢鬼道君も同じことを考えていたのね。｣

鬼道｢はい。エイリア学園に勝つために、俺達はもっと大胆に変わらなくてはいけないんじゃないか。その鍵になるのが、円堂じゃないかと。｣

A｢今日の試合の最後、ペナルティエリア外で出したあの技。あの技をマスターすれば、円堂君は攻守に優れたリベロになれる。｣

円堂｢リベロ…｣

一之瀬｢リベロか…｣

木野｢円堂君がリベロに…｣

綱海｢リベロって何だ？｣

目金｢リベロというのは、“自由”という名のイタリア語で、DFとして動きながらも、前に出て攻撃もするプレイヤーのことですよ。
このチームでいえば、鬼道さんのことです。｣

綱海｢へぇ。確かにAは、攻撃も守備もどっちもやってんな。｣

A｢円堂君、もちろん私も協力する。同じリベロとして、円堂君に強くなってもらうために。｣

私は、円堂君を見た。

円堂｢決めた。｣

円堂君は、顔を上げた。

円堂｢俺やるよ。勝つために、強くなるために変わる。リベロになる！｣

豪炎寺｢リベロ円堂か。面白いじゃないか。｣

壁山｢キャプテンがリベロに…｣

木暮｢何で震えてんだ？｣

壁山｢びっくりして、トイレ行きたくなったっす！｣

木暮｢で、キャプテンがリベロをやって、誰がゴールを守るのさ？｣

円堂｢立向居がいる。｣

立向居｢俺が…ですか？｣

塔子｢そんな簡単に決めちゃっていいわけ？｣

目金｢そうですよ…失礼ながら、立向居君はまだ、キーパーとしての経験が浅いと思いますが。｣

円堂｢大丈夫だ。俺さ、上手く言えないけど、立向居からは可能性を感じるんだ。何か物凄い奴になる、そんな気がするんだよな。こいつに任せておけば、大丈夫だって思うんだ。｣

立向居｢でも…俺…俺が雷門のゴールを守るんですか？｣