天才ゲームメーカーと天才リベロ V4【イナイレ】 (ページ45)

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第194話ページ45

ﾄﾞｻｯ…

ウルビダ｢勝ちたかった…お父様の…お父様のために…｣

グラン｢Aちゃん、サッカーって楽しいものだったんだね。｣

A｢ヒロト君…思い出してくれたんだね！｣

グラン｢うん。今までごめんね。ありがとう。｣

私達は、笑い合った。

吉良｢ヒロト。ヒロト、お前達を苦しめてすまなかった。｣

グラン｢父さん…｣

吉良｢瞳子。私はあのエイリア石に取り憑かれていた。お前の…いや、お前のチームのおかげで、ようやく分かった。｣

瞳子｢父さん…｣

吉良｢そう…ジェネシス計画そのものが間違っていたのだ。｣

ウルビダ｢ふざけるな！これほど愛し、尽くしてきた私達を、よりによって貴方が否定するなあああああ！｣

ﾊﾞｰﾝｯ!

玲名ちゃんの蹴ったボールが、星二郎さんに飛んでいく。

星二郎さんは動こうとしない。

瞳子｢お父さん！！｣

ﾄﾞｰﾝｯ!

皆｢！？｣

ウルビダ｢グラン、お前…｣

グラン｢うっ…｣

ﾄﾞｻｯ!

A｢ヒロト君！｣

私は、ヒロト君に駆け寄った。

A｢ヒロト君、大丈夫？｣

グラン｢A…ちゃ…ぐっ！｣

ウルビダ｢何故だ、グラン…何故止めたんだ！そいつは、私達の存在を否定したんだぞ！そいつを信じて、戦ってきた私達の存在を！
私達は全てをかけて、戦ってきた！ただ、強くなるために…それを今更間違っていた！？そんなことが許されるのか、グラン！｣

グラン｢確かに…確かに、ウルビダの言う通りかもしれない。お前の気持ちも分かる。
でも…それでもこの人は…俺の大事な父さんなんだ！
もちろん、本当の父さんじゃないことは分かってる…ヒロトって名前が、ずっと前に死んだ、父さんの本当の息子だってことも…｣

鬼道｢本当の息子？｣

瞳子｢えぇ。｣

グラン｢うぅ…それでも、構わなかった…父さんが、俺に本当のヒロトの姿を重ね合わせるだけでも！
父さんが施設に来る日が、楽しみでしょうがなかった。父さんの喜ぶ顔を見てるだけで、嬉しかった。
たとえ、存在を否定されようと…父さんがもう、俺達のことを必要としなくなったとしても…それでも…父さんは、俺にはたった1人の父さんなんだ！｣

吉良｢ヒロト…お前はそこまで私を…
私は間違っていた。私にはもう、お前に父さんと呼んでもらえる資格などない。｣

星二郎さんはボールを拾って、玲名ちゃんに投げた。