天才ゲームメーカーと天才リベロ V4【イナイレ】 (ページ19)

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第168話ページ19

鬼道｢行くぞ！義姉さん、円堂！デスゾーン、開始！｣

有人君の合図で、私達は飛び上がった。

鬼道｢3人の！｣

A｢息を！｣

円堂｢合わせるんだ！｣

A･円･鬼｢デスゾーン！！！｣

デスゾーンは、途中で威力が落ちてしまった。

鬼道｢失敗だ。｣

A｢今のタイミング、完璧だったよね？｣

鬼道｢あぁ、今までで一番息が合っていた。｣

A｢なのに、なんで出せなかったんだろ？｣

鬼道｢俺にも分からない。｣

円堂｢面白いな。鬼道にも分からない、デスゾーンか。ますます完成させたくなってきた！｣

鬼道｢円堂…｣

円堂｢必ず完成させようぜ！｣

A･鬼｢うん！/おう！｣

それから、私達は何度もデスゾーンを打った。

息は合ってるはずなのに、中々出来ない。

A｢ハァ…ハァ…｣

円堂｢ハァ…ハァ…｣

鬼道｢回転は十分。息も合っている。一体、何が足りないんだ？｣

ﾋﾟﾋﾟｯ!ﾋﾟﾋﾟｰｯ!

辺見｢大丈夫か？｣

顔を上げると、辺見君が水を差し出していた。

A｢ありがとう、辺見君。｣

水を受け取って、辺見君に笑いかける。

源田｢A、記憶を失くしている時に聞くのもあれだが…帝国のこと好きか？｣

A｢え？｣

源田｢鬼道が雷門中に転校して、Aまで雷門イレブンに行ってしまって、俺達不安になったんだ。雷門にいる方が楽しいんじゃないかって。｣

私は源田君の言葉に、皆を見た。

皆は、少し俯いていた。

今の私は、皆と過ごした時間が記憶を失くす前の私より少ないから、正直好きか嫌いかなんて、はっきりしない。

でも…

A｢好きだよ。今日一緒に試合して、そう思った。｣

はっきりしないけど、何となく…何となく帝国(ここ)が、帝国(みんな)が好きだって思う。

記憶を失くす前の私に聞いたら、なんて言うのうのかな。

きっと、｢好きだよ！｣って笑顔で言うんだろうな。

源田｢そうか。それを聞いて安心したよ。｣

源田君は、微笑んだ。

寺門｢よし、後半もデスゾーン完成に向けて、頑張ろうぜ！｣

辺見｢フォローは任せろ！｣

A｢ありがとう、皆！｣

私は、皆に笑いかけた。

有人君を見ると、吹っ切れた顔をしていた。

よかった…帝国学園に来てから、少し様子がおかしい気がしてたから。

A｢よかった。｣

私は、有人君を見て微笑んだ。