第48話 ページ49
吹雪君について行くと、校舎裏のゲレンデに着いた。
円堂｢すげぇ…校舎の裏がゲレンデなのか。ん？｣
向こう側を見ると、白恋中の子達が大きな雪玉を用意していた。
ｻﾞｯ!
吹雪君が、スノーボードの格好をしてくる。
円堂｢スノーボードか！｣
風丸｢それでどうやって…？｣
吹雪｢まぁ、見ててよ。雪が僕達を風にしてくれるんだ。｣
ｻﾞｰｯ!
音無｢わぁ、速い！｣
壁山｢かっこいいっす！｣
円堂｢やるな、吹雪！｣
染岡｢ただのスノボじゃねぇか。｣
｢吹雪君は小さい頃から、スキーとスノーボードが得意で、よく遊んでたんだって。走るよりも雪を滑る方が、もっと速くなって風を感じるから、好きだって言ってた。｣
風丸｢風か…｣
吹雪｢皆ー！よろしく！｣
｢はーい！｣
白恋中の子達が、雪玉を吹雪君に向けて落とした。
円堂｢危ない！｣
吹雪君は、華麗に雪玉を避けた。
土門｢すげぇな。雪玉のめちゃめちゃな動きを、完璧に見切ってるぜ。｣
｢吹雪君が言うには、速くなればなるほど、感覚が研ぎ澄まされて、自分の周りのものがはっきり見えてくるんだって。｣
一之瀬｢確かに速いよ！｣
塔子｢この特訓、面白そう！｣
円堂｢あぁ、俺もやりてぇ！｣
目･栗｢おぉ〜！｣
目金｢やるもんですね…｣
栗松｢め、目金さん、あれ！｣
目･栗｢うわーーっ！！｣
ﾄﾞｽﾝｯ!
ｻﾞｰｰｯ!
吹雪｢…！｣
途端、吹雪君はその場に蹲って、震え出した。
円堂｢吹雪？｣
私は、吹雪君に駆け寄った。
A｢吹雪君！大丈夫？｣
吹雪｢う、うん…ごめんごめん。ちょっと失敗。｣
吹雪君は、私を見て微笑んだ。
吹雪君も落ち着き、私達はスノーボードを付ける。
音無｢お兄ちゃん、Aさん、やったことあるの？｣
鬼道｢まぁ、見てろ。｣
A｢小さい頃、一度だけ有人君と一緒にスケート場行ったけど…それ以来滑ってないから、不安だなぁ…｣
鬼道｢それにしても、いつからこの特訓を？｣
吹雪｢特訓ってわけじゃないんだ。小さな頃から、遊びの中で自然にね。｣
A｢へぇ〜、そうなんだ！｣
染岡｢なんだ。結局、遊びの延長じゃねぇか。
俺達雷門イレブンの特訓は、遊びとは違う。苦しい特訓を超えて強くなることに意味があるんだ！｣
吹雪｢やっぱりそういうの疲れるなぁ。｣
染岡｢何？｣
吹雪｢同じ力をつけるなら、楽しくやりたいな。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 101人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：苺の花 | 作成日時：2019年9月27日 21時
