第15話 ページ16
鬼道｢総帥！これが貴方のやり方ですか？
天に唾すれば自分にかかる、あれがヒントになったのです。貴方にしては軽率でしたね。｣
影山｢言ってる意味が分からんな。私が細工したという証拠はあるのかね？｣
｢あるぜ！｣
ﾄﾞｻｯ!
影山総帥の机に、大量のボルトが入った袋が投げられる。
円堂｢あっ、あれ！｣
｢そいつが証拠だ。｣
円堂｢刑事さん！｣
刑事｢どうだ？｣
《はい。確かにボルトが緩められています。明らかに人の手によるものです。》
｢こいつが、影山からの依頼で請け負ったと、全て白状しました。｣
刑事｢というわけだ。｣
鬼道｢俺はもう貴方の指示では戦いません。｣
源田｢俺達も鬼道と同じ意見です！｣
鬼道｢お前達…｣
影山｢勝手にするがいい。私にもお前達など最早必要ない。｣
ﾄﾞｸﾝｯ…
必要…ない…？
影山総帥は、刑事さんに連れて行かれた。
鬼道｢響木監督、円堂。本当にすみませんでした。総帥がこんなことをしたんです。試合をする資格はありません。俺達の負けです。｣
円堂｢え？何言い出すんだよ！｣
鬼道｢責任は取らなければいけない。｣
響木｢円堂、判断はお前に任せる。提案を受け入れるのも、試合をするのも、お前次第だ。｣
円堂｢やるに決まってるだろ！俺達はサッカーをしに来たんだ！お前達、帝国学園とな！｣
鬼道｢感謝する。…A？｣
有人君が、私に駆け寄ってくる。
鬼道｢どうした？｣
A｢私、試合に出ない…｣
鬼道｢は？｣
円堂｢どうしたんだよ、急に…｣
A｢総帥…｣
鬼道｢え？｣
A｢総帥がいなくなったから…｣
鬼道｢何を言って…あいつは、俺達を利用していたんだぞ。あいつがいなくなって、やっと俺達は俺達のサッカーが出来るんだ。｣
A｢違う…総帥は、私を必要としてくれた…総帥だけが、私と向き合ってくれた…あの人がいないと、私は…｣
鬼道｢A…何故、あいつなんかを…｣
A｢有人君には分からないよ！有人君は必要とされてる！お父さんに！チームメイトに！
有人君は、私みたいな失敗作とは違う！｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年9月27日 21時
