第105話-カタール戦- ページ8
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
王将《うわあああっ！ボールは無情にもゴールへ！
イナズマジャパン、なんと後半ロスタイムという土壇場で、同点に追いつかれてしまったァ！》
円堂｢くっそ！｣
王将《同点に追いつかれたイナズマジャパン。
残された時間の中で、もう一度突き放すことが出来るのか？》
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
鬼道｢みんな、諦めるな！攻め上がれ！｣
皆｢おぉ！｣
A｢ハァ…ハァ…｣
王将《攻めるイナズマジャパン。だが、足取りは重い！
このまま延長戦に突入か？》
虎丸が、ボールを持って上がっていく。
王将《さぁ、ボールを持ち込む宇都宮！
シュートを打てるのか？》
虎丸｢豪炎寺さん！｣
この時間のない中、虎丸は豪炎寺にパスを出した。
私は、虎丸に駆け寄り、思い切り頬を叩いた。
ﾊﾟｼﾝｯ!
鬼道｢A！？｣
虎丸｢な…何するんですか、風月さん！｣
A｢いい加減にして。
さっきから何なの？貴方のプレーは。｣
虎丸｢…これが俺のプレーです！
俺のアシストで、みんなが点を取る！それが1番なんですよ！
そうすれば俺が、みんなの活躍の場を奪うこともない。
みんなで楽しくサッカーが出来るんです！｣
A｢みんなって…じゃあ、虎丸はそんなサッカーしてて、楽しいわけ？｣
虎丸｢っ！｣
A｢楽しいならそれでいいよ。
今まで通り、虎丸の受けるはずのパスを他の誰かが受けて、虎丸が打つはずのシュートを他の誰かが決めるだけ。｣
私はそう言い放って、虎丸から離れた。
鬼道｢A。｣
A｢ハァ…この暑さでイラついて、ちょっと言い過ぎた…｣
豪炎寺｢でも、虎丸には効いたようだな。｣
私は、虎丸を見た。
虎丸は、決心したように前を向いていた。
王将《デザートライオン、ザックのスローインから試合再開！
攻め上がるデザートライオン！
この流れを止めることが出来るか？イナズマジャパン！》
円堂｢みんな、絶対止めるぞ！｣
飛鷹｢お、おす！｣
｢カイル！｣
風丸｢通させるか！｣
円堂｢いいぞ！飛鷹！風丸！｣
王将《ボールは風月が押さえた！
イナズマジャパン、反撃のチャンスだ！》
A｢虎丸！｣
虎丸｢うおおおっ！｣
王将《なんと、宇都宮！
ディフェンス3人を、あっという間にごぼう抜き！》
A｢凄い…｣
王将《ロスタイムも残り僅か！
このプレーを、得点に繋げることが出来るか？》
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月12日 21時
