第102話-カタール戦- ページ5
ﾄﾞｻｯ!
見ると、リュウジが倒れていた。
A｢リュウジ！｣
私は、リュウジに駆け寄った。
王将《おっと、緑川。倒れたまま、動きません！》
円堂｢大丈夫か！｣
有人達も駆け寄ってくる。
円堂｢緑川。｣
鬼道｢どうしたんだ？こんなに早く息が上がるなんて。｣
A｢…だから、無茶しないでって言ったのに。｣
緑川｢ハァ…ごめん…ハァ…｣
鬼道｢どういうことだ？｣
A｢オーバーワークだよ。
リュウジ、ずっと特訓してたから、そのツケが回ったんだ。｣
緑川｢すまない、みんなの足を引っ張って。｣
王将《ここで久遠監督、緑川に代えて栗松を投入します。》
デザートライオンのスローイン。
栗松｢いただきでやんす。｣
栗松が、ボールをカットした。
王将《代わったばかりの栗松、早くもボールを奪った！》
栗松｢一気に追加点でやんすよ！｣
A｢…｣
みんな、動きが鈍い。
｢罠に引っかかったな。
みんな、狩りの時間だ！｣
A｢ﾊｯ)栗松、パス！｣
栗松｢は、はい…しまったでやんす！｣
鬼道｢くそっ！速い！｣
王将《カイル、鬼道のマークを振り切った！
前半、あれだけの激しい当たりのプレーをしながら、スタミナは全く落ちていない！》
｢ザック！｣
ヒロト｢行かせない！｣
ﾄﾞｰﾝｯ!
ヒロト｢ぐわあっ！｣
A｢ヒロト！｣
私は、雷門ゴールに走った。
王将《更に突き進む、デザートライオン！》
｢マジディ！｣
綱海｢させるか！何っ！？｣
円堂｢綱海！｣
｢吹っ飛べ！｣
王将《ゴォール！
カタール代表デザートライオン、怒涛の攻撃で1点を返した！》
円堂｢なんて力だ…綱海？おい、綱海！｣
｢ここからが俺達のサッカーの始まりだ。
俺達は、灼熱の太陽と砂漠のフィールドで育った。｣
｢鍛え上げられた体と無限の体力。｣
｢それが俺達の最大の武器。｣
｢昨日今日特訓しただけの連中に、ついてこれるわけがない。｣
A｢やっぱり、目的はこれだったのね。｣
鬼道｢何？｣
A｢彼らの目的は、私達の体力を削ぐことだったのよ。
前半のラフプレーも、作戦の一部だった。
しかも加えて、今日は気温も高い。｣
｢お前達は砂漠に迷い込んだ旅人も同然。
あとは、息の根が止まるのを待つだけだ。｣
王将《カタール代表、デザートライオンの激しい当たり。
そして運動量の前に、体力の限界に達した基山と綱海。
ここで、無念の交代。ピッチを去ります。》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月12日 21時
