第121話 ページ25
円堂｢まっ、考えても仕方ないか！
もし、この手紙が何かの間違いなら、それはそれだけのことだし。
本物なら、FFI世界大会へ行けば、会えるってことだしさ。
それより、特訓だ！今は、決勝戦のことだけ考えようぜ。｣
その夜。
円堂｢お願いです。監督からも頼んでください！
一緒にFFI世界大会に行けるよう、豪炎寺のお父さんに監督からも…｣
ｶﾞﾗｯ…
私がドアを開けると、円堂が私を見た。
円堂｢A…｣
A｢監督、私からもお願いします。｣
私は、久遠監督を見た。
円堂｢監督！｣
久遠｢難しいだろうな。｣
円堂｢え？｣
久遠｢元々彼の父親からは、次の決勝戦にも出さないと、申し入れがあったそうだ。｣
円堂｢次の試合にも？｣
久遠｢だが彼は、この一戦でサッカーをやめるという条件で、決勝戦にだけは出られるよう、父親を何とか説得したと聞いている。｣
私達は、久遠監督の部屋を出て、自分の部屋に戻った。
そして＿
目金｢みなさーん！決勝の相手が決まりましたよ！｣
A｢今日は確か、韓国とサウジアラビアの準決勝。｣
風丸｢で、どっちが勝ったんだ？韓国か？サウジアラビアか？｣
目金｢みなさんはどちらだと思いますか？｣
綱海｢だあっ！焦れってえな！どっちでもいいから、さっさと言えよ！｣
目金｢か、韓国です！しかも、4対0の完勝です。｣
鬼道｢そうか、韓国か。｣
A｢流石、優勝候補だね。｣
綱海｢相手にとって、不足はねえぜ！｣
円堂｢あぁ。そうと決まれば、みんな！早速、必殺技の特訓だ！｣
久遠｢その必要はない。｣
皆｢え？｣
久遠監督についていき、グラウンドに向かう。
久遠｢決勝戦までの3日間は、ここで練習してもらう。｣
栗松｢これは、泥でやんす。｣
皆｢えぇ！？｣
鬼道｢どういうことですか？こんな泥の中で、練習をしろなんて…｣
風丸｢それより、必殺技の特訓をすべきじゃないですか？｣
久遠｢必殺技の特訓は必要ない。｣
円堂｢でも、監督…｣
久遠｢お前達は、言われた通りにしてればいい。
何をしている。早くしろ。｣
私達は、泥のフィールドを見た。
栗松｢本当にこんなところで、練習するでやんすか？｣
ｻﾞｯ…ｻﾞｯ…ｻﾞｯ…
みんなが戸惑う中、1人、泥の中に入っていった。
春奈｢豪炎寺さん…｣
豪炎寺は、泥の中にボールを落とし、蹴り始めた。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月12日 21時
