第95話 ページ47
私は、見逃さなかった。
選手同士がぶつかり、僅かな隙間が出来たことを。
A｢ここだ！｣
私は、ボールを蹴った。
王将《ボックスロック･ディフェンス破れる！
第2の天才ゲームメーカー風月が、ついに打ち崩した！》
円堂｢いいぞ、A！｣
｢ボックスロック･ディフェンス！｣
王将《イナズマジャパン、ボックスロック･ディフェンスを完全に攻略したァ！》
吹雪が、ゴールに上がっていく。
吹雪｢ウルフレジェンド！｣
｢グレートバリアリーフ！｣
豪炎寺｢爆熱ストーム！｣
｢グレートバリアリーフ！｣
王将《なんと？ビッグウェイブスGK、ジーン･ベイカー！
吹雪も豪炎寺も止めてしまったァ！
今度は、ウォーターマンが上がる！》
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
王将《ここでビッグウェイブス、2人の選手を交代！
MFとDFを入れるようです！
ロベルト監督の意図はどこにあるのか？》
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
私は、ボールをもって上がる。
｢グレイブストーン！｣
A｢きゃあっ！｣
鬼道｢A！｣
王将《ビッグウェイブス、ボックスロック･ディフェンスが通用しないと見るや、個人技でのプレーに切り替えてきた！》
｢カンガルーキック！｣
木暮｢うわあっ！｣
王将《互いに攻めてをかき、試合は膠着状態だ！》
A｢(前半で追い付かなくちゃ…！)｣
鬼道｢うわあっ！｣
ﾄﾞｻｯ!
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
王将《厳しいタックルが鬼道を襲ったァ！》
A｢有人！｣
私達は、有人に駆け寄った。
A｢大丈夫！？｣
鬼道｢大したことはない。｣
私の手に掴まり、有人は立ち上がる。
私は、有人の足を見た。
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
風丸から有人にパスが渡される。
有人はボールを取ろうと、1歩歩いた。
鬼道｢ぐっ！｣
私はボールを、ピッチの外に出した。
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
王将《ここで、前半終了のホイッスル！
0対1、イナズマジャパン1点リードされたまま、ハーフタイムを迎えます！》
私は、有人を支えて、ベンチに戻った。
秋ちゃんが、手当てする。
鬼道｢うぐっ！｣
秋｢この試合は無理です。｣
鬼道｢このくらい大丈夫だ！｣
円堂｢鬼道、気持ちは分かる。だけど、無理はするな。｣
鬼道｢円堂…｣
久遠｢鬼道、交代だ。｣
鬼道｢はい…｣
久遠｢後半頭から行くぞ、虎丸。｣
虎丸｢は、はい！
皆さんに迷惑がかからないプレーを心がけます！｣
久遠｢後半の指示を伝える。
吹雪、お前は中盤の底に下がって、相手の攻撃の目を詰め。｣
吹雪｢はい。｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月9日 15時
