第87話 ページ39
A｢ふふっ…｣
その顔と声真似が面白くて、つい笑ってしまった。
(人1)｢やっと、笑ったな。｣
A｢え？｣
(人1)兄は優しく微笑んだ後、立ち上がって、空を見上げた。
(人1)｢サッカーが出来ないって言われた時は、絶望したよ。
Aと会えたのも、久遠さんのおかげなんだ。久遠さんはいい人だよ。俺が保証する。
それに、Aはサッカー好きだろ？｣
A｢うん、大好き。｣
(人1)｢なら笑顔でプレーしないと、大好きなサッカーが怒っちまうぞ！
兄ちゃん、Aに期待してんだからな！｣
(人1)兄は、私の頭を撫でて、ニカッと笑った。
次の日、練習が終わり、食堂に行く。
円堂｢え？久遠監督が、サッカー部を潰した？｣
春奈｢間違いありません。
サッカー協会の資料室で見つけたんです。｣
秋｢サッカー協会？｣
目金｢まぁ、色々ありまして…｣
春奈｢久遠監督は10年前、桜咲中の監督をやっていたみたいなんです。｣
風丸｢桜咲中？｣
春奈｢はい。桜咲中はその年、フットボールフロンティアの予選を大量得点差で勝ち進んでいたんです。
ところが決勝戦の前になって、久遠監督が事件を起こしたことで、チームは決勝棄権。｣
円堂｢なんだって？｣
春奈｢詳しくは、記述がなくて分からなかったんですけど。
あと、桜咲中の監督に関係する情報を調べていたら…変な噂が出てきたんです。
“久遠道也は呪われた監督”だって。｣
ｶﾞﾗｯ…
私達は、咄嗟にドアの方を振り返った。
そこには、お菓子を持った(人1)兄がいた。
(人1)｢ん？みんな揃って、どうした？｣
円堂｢なんだ、風月か…｣
風丸｢びっくりさせるなよ…｣
(人1)｢は？何言ってんだ？
あっ、A！お菓子食うか？｣
A｢いらないよ。
私が甘いもの嫌いって知ってるでしょ。｣
(人1)｢ハハハッ！｣
夕食を済ませた後、私は有人と話していた。
鬼道｢Aは、どう思う？｣
A｢私は…｣
(人1)“Aと会えたのも、久遠さんのおかげなんだ。久遠さんはいい人だよ。俺が保証する。”
A｢…久遠監督を信じるよ。｣
鬼道｢そうか。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月9日 15時
