天才ゲームメーカーの相棒 V2【イナイレ】 (ページ38)

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第86話ページ38

久遠“練習に出るなと言ったんだ。グラウンドから出ろ。”

私は、久遠監督の言葉を思い出していた。

ﾊﾟｻｯ…

A｢(人1)兄…？｣

顔を上げると、(人1)兄がいた。

(人1)｢こんなとこで何してんだ？風邪引くぞ。｣

A｢…｣

(人1)｢昼間、練習に集中出来てなかっただろ？なんかあったのか？｣

A｢…｣

(人1)｢兄ちゃんにも言えないことか？｣

A｢そういうんじゃないけど…久遠監督が、あの人似てたから…｣

(人1)｢あの人？｣

A｢前の帝国学園の総帥…私、あの人の恐怖からいつまで経っても逃げられなくて…
久遠監督の言葉…あの人を思い出しちゃって…｣

(人1)｢そっか。｣

A｢このままじゃ、日本代表メンバーから外されちゃうね。｣

(人1)｢…あのな、A。兄ちゃんの話、していいか？｣

A｢うん…｣

(人1)｢兄ちゃん、事故にあった後、なんとか一命は取り留めたんだけど、代わりにサッカー出来ない体になっちゃったんだ。今も、病院に通ってる。｣

A｢え…？｣

私は、(人1)兄の体を見た。

(人1)｢大丈夫、大丈夫！ちゃんと治療すれば、またサッカー出来るようになるからさ！
でさ、兄ちゃんの主治医の先生、めっちゃ怖いんだよ！
こんな顔して、｢(人1)くん！お菓子ばかりじゃなくて、ちゃんと栄養のあるもの食べなさい！｣って言うんだぜ？｣

(人1)兄は、指で目を吊り上げる。