第33話 ページ34
“A！一緒に世界に行こうな！”
A“うん！”
サッカーが二度と出来なくなる。
頭では分かってる。
A｢…｣
不動｢佐久間！｣
鬼道｢しまった！｣
佐久間｢これで決める！｣
鬼道｢やめろ！佐久間！｣
佐久間｢はあっ！｣
A｢っ！｣
私は、痛む体を無視して、ボールを追いかけた。
不動｢そうだ！皇帝ペンギン1号とシングルブースト…絶対止められねえ！｣
鬼道｢A！｣
A｢ウィンディムーン！｣
皆｢！？｣
圭太｢な、なんと、真･帝国学園の風月！味方のシュートを止めたァ！｣
A｢うわあああああっ！｣
激痛が走り、地面に蹲る。
ｶﾞｯ!
不動が、私の首を掴んで、持ち上げる。
A｢ぐっ…｣
不動｢てめえ…影山総帥の恐怖に勝てない弱い奴が、なんのつもりだ！｣
ﾄﾞｻｯ!
不動は、私を地面に投げつけた。
鬼道｢A！｣
有人が、私を起き上がらせてくれる。
A｢ゆう…と…私も一緒に…サッカー…したい…｣
涙が溢れてくる。
鬼道｢A…｣
ﾋﾟﾋﾟｯ!ﾋﾟﾋﾟｯ!ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
圭太｢試合終了！1対1！引き分けだァ！｣
鬼道side
佐久間｢風月！｣
源田｢風月！目を開けろ！｣
鬼道｢くっ…影山ーー！！｣
俺は、影山のところに向かった。
鬼道｢A達をあんな目にあわせて満足か！｣
影山｢満足？出来るわけなかろう！
常に勝利する、最高のチームを作り上げるまではな！｣
鬼道｢くっ…｣
影山｢これまで私が手がけた最高の作品を教えてやろう！
それは、鬼道…お前だ！｣
鬼道｢影山ーーー！！！｣
ﾄﾞｰｰﾝｯ!!
真･帝国学園は爆発し、海に沈んでいった。
Aは、うっすらと目を開けて、俺を見ていた。
A｢ごめ…ん…キャプテン…任されたのに…勝てなくて…｣
Aは、多分世宇子戦のことを言ってるんだろう。
鬼道｢A…｣
俺は、Aの手を握った。
A｢私…影山が怖かったの…寝ても醒めても…影山の言葉が…頭の中から離れなくて…｣
佐久間｢鬼道…風月は影山に洗脳されていたんだ…｣
源田｢何度か風月の病室に、影山が入っていくのを見た…｣
鬼道｢A…｣
Aを見ると、Aは気を失っていた。
ﾋﾟｰﾎﾟｰﾋﾟｰﾎﾟｰ…
俺は、遠ざかっていく救急車を見つめた。
また、あいつらと…Aとサッカーが出来るように、と願って。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月2日 12時
