第24話 ページ25
豪炎寺｢1つだけ方法がある。
お前は円堂を正面からしか見たことないだろ。
あいつに、背中を任せる気はないか？｣
次の日、俺は雷門中のユニフォームを着て、グラウンドに立った。
そして＿
鬼道｢どこへ行くんだ？｣
俺は、豪炎寺に連れられ、ある場所に向かっていた。
ﾄﾞｰﾝｯ!
円堂｢うわっ！｣
そこでは、円堂が自主練をしていた。
鬼道｢円堂？｣
豪炎寺｢やっぱり来てたか。｣
円堂｢ん？鬼道、豪炎寺。｣
ベンチに座り、夕日を眺める。
鬼道｢お前、よくあんなトレーニングやってるのか？｣
円堂｢あぁ。キーパー力を付けるには、これが一番なんだ。
それに、今日だって点入れられちゃったからさ…もっともっと力付けないとな！｣
鬼道｢だが、程々にしておけよ。試合前に怪我でもしたら、元も子もない。｣
円堂｢大丈夫だって！いつもやってんだから！｣
鬼道｢いつも？｣
円堂｢いつか、じいちゃんみたいなキーパーになりたくてさ。｣
鬼道｢お前の原点…円堂守が生まれた場所ということか。｣
円堂｢でも、びっくりしたよな〜。いきなり鬼道が、ピッチに現れた時は。
まさかお前が来るなんて、思ってもいなかったからさ。｣
鬼道｢それは悪かったな、驚かせて。｣
円堂｢でも、嬉しかったぜ。
俺、ずっと思ってたんだ。こいつと一緒にプレー出来たら、楽しいだろうなって。初めてお前の球を受けた時から。
世の中には、こんなすげえ球を蹴る奴がいるのかって。
それに、お前のゲームメイク力。｣
鬼道｢だがサッカーはそれだけでは勝てない。｣
円堂｢え？｣
鬼道｢考えてみれば、あの時からかもしれないな。もっと別のサッカーがあるのかもしれない、と思いだしたのは。｣
円堂｢別のサッカー？｣
鬼道｢あぁ。それがなんなのか、今は俺にも分からない。
だが、今日お前達とプレーしてて、俺は思った。
ここなら、それが見つかるかもしれないと。
豪炎寺に再びボールを蹴らせた、Aを本気にさせた、お前となら。｣
円堂｢鬼道。これからもよろしく頼むぜ。｣
鬼道｢あぁ。こっちこそな。｣
俺と円堂は、握手を交わした。
鬼道side終了
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月2日 12時
