第22話 ページ23
雷門中が戦国伊賀島中に勝った次の日、私達帝国学園対世宇子中との試合が始まろうとしていた。
有人は、安静のためベンチ。
A｢よし。｣
腕にキャプテンマークを付けて、立ち上がる。
鬼道｢頼んだぞ、キャプテン。｣
A｢有人から言われると、変な気分だね。｣
鬼道｢ふっ…そうだな。｣
A｢じゃ、行ってくる。｣
私は、ピッチに入った。
ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
円堂side
次の試合に向けて、イナビカリ修練場で特訓をしていた。
音無｢て…帝国学園が…！｣
円堂｢初戦突破か！｣
音無｢10対0で…｣
円堂｢結構な点差だな。｣
音無｢世宇子中に完敗しました。｣
円･豪･染･壁｢！？｣
円堂｢嘘だろ？音無？｣
染岡｢ガセじゃねえのか！
あの帝国が初戦で負けるわけがねえだろ！｣
壁山｢それも、10対0って…帝国が1点も取れないなんて、ありえないっすよ！｣
円堂｢音無、どういうことだ！｣
音無｢見たこともない技が次々決まって、帝国が手も足も出なかったそうです。｣
豪炎寺｢あの帝国が…｣
円堂｢そんなわけない！帝国だぞ！あいつらの強さは、戦った俺達が一番よく知ってる！あいつら、本気で強いんだ！鬼道や風月がいるんだぞ！｣
音無｢お兄ちゃん、出なかったんです。｣
円堂｢え？｣
音無｢お兄ちゃん、うちとの試合で怪我したじゃないですか。
相手はノーマークの学校だったし、風月さんがお兄ちゃんより先に復帰してたから、大事をとって控えに回っていたんです。
そしたら、相手が圧倒的で、傷をおしたお兄ちゃんが出ようとした時には…
風月さんも、源田さんが倒れてからも、必死に立ち向かったんですが…｣
円堂｢鬼道と風月が…そんなこと、絶対ありえねえ！｣
壁山｢キャプテン…落ち着いてほしいっす…｣
円堂｢落ち着いていられるか！鬼道達が完敗なんて…ありえねえ！｣
俺は、イナビカリ修練場を出て、帝国学園に向かった。
円堂｢鬼道！｣
鬼道｢…よぉ、円堂。笑いに来たのか？｣
円堂｢んなわけねえだろ！｣
鬼道は、俺から顔を逸らした。
円堂｢鬼道！｣
俺は、鬼道にボールを蹴った。
ﾄﾞﾝｯ!ﾄﾞｻｯ!
円堂｢鬼道…どうした。蹴り返せよ！｣
鬼道は立ち上がって、サッカーボールを手に取った。
鬼道｢くっ…｣
悔しそうに声を出した後、俺にボールを投げる。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月2日 12時
