第20話 ページ21
ﾋﾟﾋﾟｯ!ﾋﾟﾋﾟｯ!ﾋﾟﾋﾟｰｯ!
圭太｢ここで、試合終了！雷門中勝利！
40年間無敗の帝国学園、ついに敗れる！｣
途端、会場が雷門中コールも歓声に包まれる。
A｢有人、ごめん…
最後、止められなかった…｣
私は、顔を伏せた。
鬼道｢いや、負けたのは俺の力不足だ。
みんな、付いて来てくれてありがとう。｣
源田｢鬼道、ここから始めようぜ。俺達の新しいサッカーを！｣
鬼道｢あぁ。
ほら、いつまで顔を伏せてるんだ。｣
A｢だって…負けたくなかった…！｣
私は、涙を流した。
鬼道｢総帥は“敗北は醜い”と言っていた。
けど、俺はそうは思わない。お前もそうだろ？｣
私は、頷いた。
鬼道｢ほら、整列だ。行こう。｣
A｢…｣
私は涙を拭いて、有人の手を取った。
整列を終え、部室に戻る途中。
音無｢待って！｣
鬼道｢春奈…｣
音無｢私を…私を引き取るために、お義父さんと約束したって…｣
鬼道｢あぁ…｣
音無｢連絡くれなかったの、私のためだったんだね。｣
鬼道｢お前と暮らすためなら、どんなことも我慢出来た。
だが、すまない。｣
音無｢ううん。私、音無のお父さん、お母さんと暮らせて幸せよ。
音無で…ううん、音無春奈がいいの。｣
鬼道｢そうか。いい父さんと母さんなんだな。｣
音無｢うん。ありがとう、お兄ちゃん！｣
A｢…有人、よかったね。｣
私はそう呟いて、その場を後にした。
円堂｢鬼道、風月、足大丈夫か？｣
鬼道｢大したことはない。｣
A｢私も。｣
円堂｢そうか。よかった。｣
鬼道｢次は、全国大会だな。｣
円堂｢あぁ。お前達の分まで、頑張るぜ！｣
A｢まさか、知らないの？｣
円堂｢ん？｣
鬼道｢帝国学園も全国大会に出場するんだ。｣
A｢前年度優勝チームには、自動的に出場枠が与えられるの。｣
円堂｢えぇっ！？｣
鬼道｢無敗であることが帝国の…そして、俺の使命だった。
だが、俺達には新たな目標が出来た。｣
円堂｢目標？｣
鬼道｢雷門中への雪辱は、全国大会で果たす。｣
A｢次は、
円堂｢あぁ。楽しみにしてるぜ！｣
私達は、握手を交わした。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月2日 12時
