第14話 ページ15
夏未｢これを見て。告発した手紙よ。｣
円堂｢この字は…土門の字だ！｣
A｢円堂。｣
私は、柵を飛び越え、雷門中に入った。
円堂｢あっ、お前は帝国の！｣
A｢風月A。｣
豪炎寺｢風月？｣
円堂｢豪炎寺？知ってるのか？｣
豪炎寺｢あぁ。鬼道と並んで、第2の天才ゲームメーカーと呼ばれている奴だ。｣
染岡｢その天才ゲームメーカーさんが、雷門に何の用だ！｣
A｢偵察とかじゃないから、安心して。円堂。｣
私は、円堂を見た。
A｢土門を信じてほしい。
土門はきっと、貴方達のこと好きだと思うから。｣
円堂｢当たり前だ！土門は、俺達の仲間だ！｣
木野｢うん！私、土門くんを探してくるね！｣
円堂｢俺も行くぜ！｣
円堂と木野さんが、走って行く。
A｢ありがとう。｣
私は、2人の背中を見て、微笑んだ。
試合前日、私達は有人に呼び出された。
源田｢どうしたんだ？部室じゃダメなのか？｣
鬼道｢どこで聞かれてるか分からないからな。｣
源田｢？｣
鬼道｢俺は総帥のやり方を否定する。
みんな、俺達のサッカーをやりたくはないか？｣
A｢私達のサッカー…｣
その夜、私は部屋に閉じこもっていた。
サッカーボールを抱き締め、ある写真を見ていた。
A｢…｣
爪がくい込むほど、拳を握って。
決勝当日。
私は、有人と一緒に影山総帥の元に向かった。
影山｢何の用だ。鬼道、風月。｣
鬼道｢俺は堂々と戦いたいのです。何も仕組んでいませんよね？｣
影山｢今まで通り、私に従えばいい。｣
鬼道｢くっ…失礼します。｣
有人は、出て行った。
私も追いかけようとする。
影山｢土門の件、余計なことをしたようだな？｣
A｢なんでそのことを…｣
影山｢風月。お前は、鬼道のようになるな。
何も考えず、ただ私の命令に従えばいい。｣
A｢…はい。｣
拳を握りしめ、その場を去ろうとする。
影山｢それと、頭上に注意することだな。｣
A｢…｣
私は、その場をあとにした。
A｢有人？｣
見ると、有人がグラウンドで何かをしていた。
影山総帥の企みを阻止しようとしているのか。
A｢有人は強いな…｣
私はそう呟いて、顔を伏せた。
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年4月2日 12時
