1、過去の出来事もまた 万に繋がる分岐点 ページ2
学園長:話して見なさい。
忍武:今回の事件、首謀者は庵多岳城城主 庵多岳居乃かと思われます。
木下:何っ…!?
安藤:庵多岳と言えば、東北で悪名高いと言われる戦好きの城…!
学園長:お主が職業体験として行った城でもあるな。
全員:!!?
忍武:そうです…今から話す、この孤児狩り事件の計画も全てこの三年で知ったものです。
学園長の言葉に、皆が私の方を見る。
それを気にせず私は話を進めた。
忍武:十年ほど前、ある一角の裏忍者が忍者の間で名を馳せるようになりました。
各地方の城主たちが、その忍者に仕事を頼むためあらゆる手段を使って探す中、庵多岳居乃はその忍者が近くにいるにも関わらず、名を聞いたこともない忍者を雇うことは出来ないと興味を持ちませんでした。
しかし、その強さや経歴について噂が絶えず増えていくに連れ、庵多岳は実力を見てみようと手始めに険悪状態であった城の城主の暗殺を頼んだのです。
敵城は城内の警備が固く、今まで頼んだ忍者たちは幾度となく忍び込めずに終わっていましたが、その忍者は僅か2日で任務を果たしてしまった。
それを境に庵多岳は、幾度となくその忍者たちに任務を頼みました。勢力を拡大するためにも、彼らを城の専属忍者にしようとしましたが失敗に終わり、その後も彼らは実力をつけていった。何とか自分のもとに就かせようとした庵多岳でしたが、全くとして話にのらない彼らをみて思ったのです。
彼らがここまで断ると言うことは、他に就く城があるからでは無いだろうか。
このままでは次に自分が狙われる。と
彼らの末裔がこのまま増え続けることを恐れた庵多岳は、彼らを抹消するため彼らの隠れ家をその森ごと焼きつくしました。
炎は森全域を覆い戦争が終わった荒地のような姿になり、庵多岳の計画は成功しましたがそれと引き換えに森に住んでいた他の人も道づれとなったのです。それをきっかけにその忍者の噂は途絶え
、忍者の勢力も元に戻りました。
仙蔵:その忍者は、もしかして…
山田:あぁ、桜賀忍者だ。
久々知:桜賀、忍者…?
山田:元祖忍者の父とも呼ばれた桜賀識奉が作りだした忍術だ。
長次:…私も、聞いたことがあります…忍者という存在を生みだした、第一人者と…
土井:…だが、伊勢崎。桜賀忍者の消滅と今回の件、何の繋がりがあると言うんだ?
忍武:…ここにいる皆さんなら覚えているはずです…
三年前の、菊寺正斎元特別補佐委員長の事件のことを。
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作者名:御堂雅紀 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/masaki2525/
作成日時:2014年3月15日 10時