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昔、私は北海道に住んでいた。両親はどちらも東京の出身だったが、父親の仕事の関係で北海道に引っ越したのだ。
それは私が生まれて間もない頃で、私はずっと北海道生まれの北海道育ちだと思っていたのだが、実は東京生まれの北海道育ちだった。
小学一年生の時あたしは極度の人見知りで、いつも独りで教室で過ごしていた。
そんなある日のこと。
なんだかあたしを気に入らなかったらしい、ちょっと派手めの女の子に突然、
「あんたがいるせいでイラつく。どっか行ってくれる？」
と言われた。
当然、気が弱く人見知りだったあたしはなにも言い返せず、目に涙を浮かべた。でも、泣いたら絶対またなにか言ってくると思って、泣かないように我慢していた。
そうしたらまた、その子が言った。
「そうだよね。友達いないから行くとこないよねぇ。かわいそ」
その言葉が胸にぐさりと刺さる。全くその通りだった。友達を作ろうと思ってもどうすればいいのかわからず、結局話しかけられない。で、友達がいない。
そんな、根暗で弱気で人見知りな友達のいないあたしを。
「あんたなにやってんだよ！」
一人の小さな男の子が、なにを血迷ったのか庇ってくれたのだ。
「雪村くんには関係ないでしょ」
「関係ある！ だって仲間だもん！」
そう必死に言い返す彼の袖を、きゅっと引っ張る。名前を思い出そうとするが、わからなかった。
「あ、あの、だいじょぶ、だから……」
蚊の鳴くような震えた声でそういうと、その男の子はガバッとこちらを振り向いて、
「大丈夫じゃないでしょ。泣いてるんだもん」
と、女の子に言った強い口調ではなく、優しい声で言ってくれた。
それに女の子は顔を歪めて、ふいっと顔を逸らして去っていった。今思えばきっと、あの子はこの男の子が好きだったのかもしれない。
「……ありが…とう」
「いいって！ それよりおまえ、外行かないのか？」
「お外は……うーん」
「じゃあさ、一緒に遊ぼうよ！」
そう言って、にっこり笑う。こちらに手を出して、満面の笑みを浮かべる。
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十五夜だんご - Raiさん» ありがとうございます。始まって一か月以上経つのに相変わらず無名な作品ですが、よろしくお願いします。 (2020年9月20日 19時) (
レス) id: 55db7e7529 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - やり方はそのまま画面にペースト、編集パスワード、通常検索など出てくると思います (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - 初めまして霧野君かっこ良く好きで楽しみにしていますもし良かったら参加可能でしたら嬉しいです「 https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五夜だんご | 作成日時：2020年8月13日 18時
