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だが、豹牙の言葉は止まらない。彼の逆鱗に触れたようで、次々と聞きたくない言葉が飛び出してくる。
「お前は！ アンタはっ！ 俺で、遊んでたんだろ！？ どうとも思ってもないのに、思って、ないのに期待させるだけさせといて……」
「ちがっ……！」
「今日だって、俺が来てくれって言ったから来たんじゃないんだろ？ 霧野が試合に出るから、観に来ただけなんだろ！？」
「ひょうが……違う……違う、の……」
それは勘違いだということを言いたいのに、「違う」しか出てこない。私が好きなのは後にも先にも豹牙しかいないのに。言葉にできないこの状況が煩わしい。
視界がぼやけてきたその時。
「……ふざ、けるな」
震える声で、霧野が言った。
「ふざけんなよおまえっ！ 黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって！ Aがどんな気持ちになるのか、わかってんのか！？」
私の手を離し、今にも豹牙に掴みかかりそうな勢いで詰め寄る彼の腕を慌てて掴み、止める。
「霧野、いいの。私は……大丈夫、だから」
「Aっ……」
離せというようにバッと振り向いたが、目を大きく見開くとその足を止めた。自分を落ち着かせるように深呼吸すると、キッと豹牙を睨み、
「……二度と、Aに近づくな」
怒気を含んだ声で言うと私の手を引き、出口へと向かう。それに私も逆らうことなく素直についていった。
何度も、何度も振り返りながら。けれども、豹牙がこちらを見てくれることは、なかった。
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十五夜だんご - Raiさん» ありがとうございます。始まって一か月以上経つのに相変わらず無名な作品ですが、よろしくお願いします。 (2020年9月20日 19時) (
レス) id: 55db7e7529 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - やり方はそのまま画面にペースト、編集パスワード、通常検索など出てくると思います (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - 初めまして霧野君かっこ良く好きで楽しみにしていますもし良かったら参加可能でしたら嬉しいです「 https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五夜だんご | 作成日時：2020年8月13日 18時
