19 ページ19
本当はこういう時、なにか奢ってもらうのがいいのだろうが、生憎神童はお金持ちで、そんなのでは痛くも痒くもないわけだ。
しばらくそうしていると、ピンクの髪が踊る。それを目で追ってみると、ちょうど霧野がシュートを打った。
刹那。
「あ、れ……？」
心臓が、トクンと鳴った。
トクンドクンと、波打つ。
「なんで……？」
鼓動が速まる。体に熱が集まる。
なんでなんでなんでなんで？……なん、で？
なんでこんなにドキドキしてるの？ 私が好きなのは豹牙なのに……なんで？
なんで、あんなやつに私、ドキドキしてるの？
「意味、わかんない……」
書類の束の底をロッカーに叩きつけ、乱暴にそろえる。と、視界の端にピンクの髪がちらちらと写り込んでくる。
私がキッと睨みつけると、霧野が笑顔でピースサインをよこしてきていた。それにまた、ドキッとしてしまう。
私は彼から目を逸らし、今までで一番のスピードで書類の束をまとめ、窓から離れる。
これ以上彼を見ていると、なんだか変な気持ちになってしまいそうだった。
＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋＋
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
十五夜だんご - Raiさん» ありがとうございます。始まって一か月以上経つのに相変わらず無名な作品ですが、よろしくお願いします。 (2020年9月20日 19時) (
レス) id: 55db7e7529 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - やり方はそのまま画面にペースト、編集パスワード、通常検索など出てくると思います (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - 初めまして霧野君かっこ良く好きで楽しみにしていますもし良かったら参加可能でしたら嬉しいです「 https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：十五夜だんご | 作成日時：2020年8月13日 18時
