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俺は携帯を握りしめたまま、考える。
その携帯には“AA”の文字と、後は通話ボタンを押すだけになった画面。
「いや、やっぱ……でもな……」
さっきからずっと、このボタンを押すか押さないかで迷っていた。ここは自分の家の自室。俺以外の人はおらず、独り言のような俺の迷いだけが響いていた。
「……そうだよな。相手雷門だし……別に観に来てもおかしくはないもんな？」
やっとのことで覚悟を決め指に力を入れる。プルルルル、と無機質な機械音が鳴り、繋がる。
「もしも……」
「“ただ今、電話に出ることができません。ピーっという音が鳴りましたら、メッセージをお願いします。”」
「あ゛ーー、そーだよなぁ」
留守電だった。きっと、今の時間は部活中なんだろう。
俺は音が鳴った後、言った。
「ーーーーー」
これで観にきてくれるのかはわからない。でも、それでも、わずかな希望はあるから。
声が聞けなくてもいい。ただ、遠くから見るだけでもいい。
ーーAに、会いたい。
もしも神がいるんなら。
あいつを、フィールドまで連れてきてくれ。
「……忘れて、ないよな？ A」
と。そう、愛しくて、逢いたくてたまらない彼女の名を読んだ。
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十五夜だんご - Raiさん» ありがとうございます。始まって一か月以上経つのに相変わらず無名な作品ですが、よろしくお願いします。 (2020年9月20日 19時) (
レス) id: 55db7e7529 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - やり方はそのまま画面にペースト、編集パスワード、通常検索など出てくると思います (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - 初めまして霧野君かっこ良く好きで楽しみにしていますもし良かったら参加可能でしたら嬉しいです「 https://uranai.nosv.org/u.php/event/kouooue/」「あなたの小説読ませて下さい。」 (2020年9月19日 17時) (レス) id: ccf4aab007 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五夜だんご | 作成日時：2020年8月13日 18時
