４１２話 『あの人』 ページ12
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エ) あぁ、聞いた
ただ本人もその理由は全くわからないらしい
バ) …らしいな
俺はそれをAから聞いた時、一つ考えた事があってな
偽基山が昨日のミーティングで
Aに向かって言っていた事を思い出したんだ
エ) そうなのか？何か言ってたのか
バ) あぁ。あれは…
昨日、偽基山が自死を図ろうとした時、
Aが涙を流して偽基山を怒鳴った後だった
偽基山は
「そうだ。君は、そういう人間だった
あまりにも美しくて、眩しくて
本当に 『あの人に』そっくりだ」
と、 Aに向かって言っていた
エ) 「あの人」…？
バ) 基山の中に入っていたのが真犯人だと確定した上での話だが…
真犯人が、A自身に執着しているのなら
『あの人にそっくりだ』という言葉が出るのは違和感がある
まるで、Aを誰かに重ねているように感じないか？
エ) 確かにそうだな…？
なんだそりゃ、つまり真犯人は
Aを通して、誰かを想ってるって事か…？
バ) あぁ…少なくとも、俺はそう感じた
エスカバ、これは仮説だから怒らないで欲しいんだが…
仮に、Aを彼女と同一視しているのなら
彼がこの事件を起こしたとしてもおかしくは無い
彼の執着の対象は、いつの時代も彼女だったはずだ。
バダップが気を遣いながら話をしているのが伝わる
ここでの「彼女」というのは、俺の嫁の事だろう
エ) ……。そうだな。
動機の話をするなら、十分あり得る。
ただ、どうしても違うって否定してえんだよな。
アイツが病室で最期に語った言葉は、俺を陥れようとする言葉じゃなかった
アイツが、俺の不幸を願うとは到底思えない。
だって、俺が嫁を奪われたら悲しむなんて、アイツが一番良く分かってるんだからよ
だから、真犯人だなんてあり得ねえと思うんだ。
バ) あぁ。…俺もそう思う
だからこそ、安心していい。
ミストレは、真犯人ではないはずだ。
彼が仮にこの事件を起こすのであれば、動機はそこしかない。
その動機があり得ない以上。ミストレが起こした事件とは考えにくい。
彼は…。君の嫁と同じように、君や俺の存在も大事にしていた。
そんな彼が、こんな事をするとは思えない
それに…
エ) それに…？
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kibu(プロフ) - 痛すぎて笑える子さん» 見て頂きありがとうございます！表紙もお褒め頂き嬉しいです。主目線で白竜はとことん美しい人だといいな〜と思って居ます。引き続きどうぞよろしくお願い致します！ (2023年1月23日 0時) (
レス) id: d2301c5d12 (このIDを非表示/違反報告)
痛すぎて笑える子(プロフ) - 更新と続編ありがとうございます!!最後までお供します!!新しい表紙も素敵です。白竜はこんなにも美しい人だった (2023年1月22日 23時) (レス) id: 12f7a4a974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kibu | 作成日時：2023年1月22日 21時
