No.4【曲作りと想い】 ページ5
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貴方「ここのフレーズ違う方が良くない?」
折笠「なんで。」
新しいデモを作った千。それを音楽をプレイヤーに入れ、試しにイアホンで聴いた。とてもいい曲だが、何か足りないというか…。
上手い言葉が見つからない。
貴方「流れ的にしつこい気がする。ちょっと抜くした感じで……。あれは?この前やった…。」
折笠「変えない。」
貴方「絶対、そっちの方がいい。軽めにしないと、コレじゃサビを殺すよ?そこが凄くいいのに…。」
折笠「この曲はこれでいい。半曲だって変えるものか!」
思いを込めすぎて変えないのか。少し才能が勿体ない気がする。本当に頑固だなぁ…。
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折笠「変えてみた。」
貴方「変えたんだ。」
渋々イアホンをし、曲を再生するとイメージ通りの曲が流れた。
折笠「どう?」
貴方「いいじゃない!私がイメージしてた通りだよ!っていうかイメージより断然と良い、すっと抜ける感じが。」
折笠「ふふ…。」
感想を言うと、千は嬉しそうに笑ってくれた。笑う千は改めて本当に綺麗な顔をしていると思う。いつもライブでも笑えばいいのに。
あ、そうだ。
貴方「この勢いで『未完成な僕ら』も完成させないか?あれはライブでやったら絶対ウケるよ。」
折笠「『未完成な僕ら』はまだ完成させない。」
貴方「どうして?弄りすぎると良くない。」
折笠「初めて作った曲だから、思い入れはあるんだ。出来ることなら、ずっと弄っていたい。少しずつ、毎日変わっていくんだ。
こうしたいというメロディが。」
貴方「千らしいね。だけど、私は皆に聴かせたいよ。初めて聞いた時感動したからさ。」
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ベーシスト「もう一緒にやらねぇよ!あんな注文だけ細かいダサい曲引きたくもない！」
折笠「……。」
その後『未完成な僕ら』をライブでやって、ベーシストを引き受けた男が現れた。
初めは素直に弾いてくれていたが、どうやらまた限界を到達してしまい、出ていくのだという。
貴方「好きって言ってたじゃない。この曲を聴いて応募してくれたって……。」
ベーシスト「好きだったけど、応募した理由はAさんがいるからなんだ!でも、これだけ散々なこと言われたら、聴いただけで吐き気がして来るよ!!」
折笠「へえ。弱音以外に吐けるものがあったんだな。」
ベーシスト「この…!!」
貴方「やめてよ!」
ベーシスト「っち。調子づいてんじゃねぇぞ、千!お前らの曲なんか誰も喜ばねぇからな!」
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山さん - すんごい続きが気になります!!更新再開楽しみにしています!! (2020年3月2日 23時) (
レス) id: a6ed573a69 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 面白かったです！更新はいつ頃再開しますか？ (2019年1月26日 6時) (レス) id: 2673adc37d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹16 | 作成日時：2018年8月28日 23時
