No.9ヒーロー物語 ページ10
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「…オレは、歌仙が言っていた双子でやりたい。大将はまだ若いから見習いってことで本丸で手伝い、もし受かっていた場合はどちらもやりたい。」
沈黙が続く部屋を破ったのはオレだった。オレも、大将と歌仙のと同じく皆を刀解させたくない。だけど、知らない人が受け継ぐのも嫌だ。
…大将の事を忘れてしまいそうで。
不安を感じ、下を見ると厚は優しく肩に手をポンッと乗せ、大将を真っ直ぐ見つめた。
厚「オレもだ。第一、オレはAより新しい短刀だ。15年しかいなかったオレよりも初期鍛刀のAと一緒の方がオレも助かる。
何よりも、信頼性がAの方が良い。歌仙もずっと居てくれたAの方が安心する。でも、Aは女だから男であるオレが守ってやりたい。
そうやって支えあっていく審神者とヒーローになれるように頑張りたい。
…これじゃダメか?大将…。」
「厚…お前…!」
まるで自分はオレっちよりも下のような言い方。ただオレが女だから一緒に脇役としてやりたいという言い方。
オレは無意識に怒りを覚えた。
審神者「良いでしょう。でも、厚そんな言い方はやめて。Aを見てみな?彼女は【何で】と言う表情を浮かべているじゃないか。
お前は、お前の良い所がある。乱も分かっているだろう?」
乱「うん。」
厚「!」
歌仙「Aは、それを止めないとね。」
「分かっているさ。」
審神者「じゃあ、改めてお疲れ様。今日はゆっくりしなさい。」
歌仙「もうそんな時間か。」
「ごめんね。そろそろ仕事なの」と申し訳なさそうに言う大将にオレ達はスっと出ていった。歌仙は「折角だから、茶と和菓子は持って行ってくれ。」と言いありがたく受け取った。
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厚「A…ごめん。」
「もう、次は言わないでくれ。」
乱「本当だよ、らしくない。」
厚「…ごめん。」
あれから、厚は「ごめん」としか言っていない。罪悪感なのか、納得いかないのか、それは厚しか分からない。
五虎退「あ、兄さん。姉さん。主様の部屋から戻られたんですね。」
すると、偶然曲がり廊下に茶菓子と茶を手に仲良さそうに話していた五虎退と前田に遭遇した。
平野「どうしたのです?受験があるとはいえ、姉さん達が暗いのは滅多にないので…疲れていらっしゃいますか?」
「いや、そんなことは無いが…。」
厚「…。」
乱「ねぇ!良かったら一緒にお茶してもいいかな?!」
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虹16(プロフ) - 神居さん» 了解です(。ゝω・。)ゞ (2018年8月21日 21時) (レス) id: fcb9d85736 (このIDを非表示/違反報告)
神居(プロフ) - 虹16さん» あの、ぜひ石切ぱっぱと伽羅ちゃんたちとも絡ませて下さい……! (2018年8月20日 10時) (レス) id: 483d5ecd7e (このIDを非表示/違反報告)
虹16(プロフ) - 桃兎さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2018年8月8日 20時) (レス) id: fcb9d85736 (このIDを非表示/違反報告)
桃兎(プロフ) - 薬研がかぁいすぎてしんどいです!!更新楽しみに待ってます!! (2018年8月8日 17時) (レス) id: 050cf08f0a (このIDを非表示/違反報告)
虹16(プロフ) - 瑠璃さん» コメントありがとうございます!分かりました!私も轟くんと鶴丸と三日月が好きなので絡ませますね!そして心配まで...ありがとうございます(´˘`*) (2018年7月26日 22時) (レス) id: fcb9d85736 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虹16 | 作成日時:2018年7月16日 15時