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なぜ ページ2

「A、このポジション変更をどう受け止めた?」
受け止めた?どう思ったか、ではなく?
「なんで俺は、リベロを外されたんすか」
質問に質問で返すことになったが、それを知らねえ限り、受け止めることなんざできねぇ。

「……俺が提案したんだ。Aには誰にも負けない技術がある。リベロだけじゃもったいないだろ」
もともとリベロを始めた理由も、それ以外の選択肢がなかったって言ってたじゃんか。

つまりこいつは、余計なお世話をした。
俺のプレーを立てるために、自分のプライドをへし折ってまで?
バカだろ。

「悪いが、俺はリベロ以外のポジションをするつもりはねぇ。俺の技術ははリベロになるため “だけ” にある」
スパイクも、ジャンプ力も、一人で練習するうちに身についた副産物に過ぎない。
「だから、それがもったいないんだ。その技術を、チームのために生かせよ!」
「俺の技術は、チームの土台を作るためにある。攻撃に使う気はねぇ」
「その技術が欲しいんだよ、俺にはない実力をお前は持ってるだろ……!」

「俺はリベロがしたいっつってんだろ。他のポジションに移る気はねぇ」
工が言いたいことはわかる。理解できる。
だが、一ミリたりとも納得いかねぇ。

どんな理由があって俺が望むポジションを奪われねぇとなんねぇんだよ。
たしかに工はまだ技術が足んねぇが、こいつはエースじゃねぇ。
俺の技術ぐらい、いくらでもくれてやる。

「結論として、Aはどのポジションを選ぶ?」
「俺はリベロ一択っす」
「A!」
まだ反論すんのかよ。
自分を押し殺してまでポジションを譲る奴に強豪は向いてねぇぞ。

「工、お前はなんのために、今まで牛島さんに喧嘩売ってきたんだよ」
「それは……っ、エースに」
「なりたいんならポジション開けてんじゃねぇ。お前にはエースになる実力があんだろ」
サーブも、レシーブも、不安なら俺が教えてやる。
こいつはまだエースじゃねぇ。
だが、いつか牛島さんを超えることだって不可能じゃねぇんだ。
「お前の価値はお前が証明しろ。俺の価値は俺が選んだ場所(ポジション)で発揮する」
だから、俺はリベロを辞めねぇし、お前がレギュラーを辞める需要もねぇ。
何だよ、誰かから大切なものを取り上げる需要って。

「……わかった」
その言葉を聞いて、鷲匠監督は息をついた。
「A、春高では出番が少なくなる可能性があるが、それでもリベロを選ぶか?」
「うす」
俺に、リベロ以外の選択肢は与えられてねぇ。

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設定タグ:ハイキュー , 白鳥沢 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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ゐほ(プロフ) - ちぃさん» ありがとうございます!!ストイックな感じを出したかったので上手く伝わって嬉しいです……!応援に答えられるように頑張ります!! (3月1日 19時) (レス) id: 322cc096fc (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - めっちゃ大好きですこの小説!ボールを綺麗に上げることだけじゃなくセッターが上げやすいレシーブにするっていう自分への厳しさ?みたいな感じがすごく好きです!!毎日更新楽しみにしています。応援してます! (3月1日 18時) (レス) @page17 id: 4eb3235a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゐほ(プロフ) - はるさん» ホンマですか?!めっっちゃ嬉しくてモチベ激上がりしてます!!最近更新遅いので前作紹介の下の公開予定の三十分後が目安になってます💦 (2月26日 22時) (レス) id: 322cc096fc (このIDを非表示/違反報告)
はる - ガチで大好きです‼️毎回毎回最新話出てるかな?って確認してます! (2月26日 22時) (レス) @page15 id: fca3faa208 (このIDを非表示/違反報告)
ゐほ - ミミさん» 春高編、気合い入れていきますよ!! (12月28日 21時) (レス) @page2 id: 3242fac10c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゐほ | 作成日時:2023年12月27日 10時

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