【イナGO】囚人と暗殺者ー５ー (ページ34)

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２３４STORY ページ34

～浜野サイド～

なにが起きたのか……正直俺にもよくわからなかった。

ただ、霧野とAを襲おうとした化け物たち、そしてそいつらを指揮していた空野が許せなくなって……

憎しみで心が一杯になったとき、不自然に力がこみ上げてきて、それで……？

そしてその不自然なまでに湧き出る力は、化け物を吹き飛ばしてもなお止まない。

おまけに、なんだか俺自身の意識が朦朧としている。うまく物事を考えられない。

神童「浜野、お前……！？」

なんでそんな目で俺を見るのさ？神童。

わかんないよ……全然。

葵「チッ……皆帆和人だけじゃなかったのね。

『ロント』の超能力者……」

ハハハ、空野が焦ってる。俺のせいかな？

なんだか考えるのも面倒だ。

状況を把握するのはやめよう。それより、霧野とAを危険な目に遭わせたこいつに、仕返ししなきゃね。

浜野「化け物には消えてもらわないと……」

俺が手をかざすと、空野の身体が反対方向に吹き飛ぶ。

空野「これは……サイコキネシス！？キャアアッ！！！」

Aの隣に落下する空野。

！！ Aが危ない……

浜野「Aから離れろ！！！」

手のひらを空野に向けたまま力を込めると、念動波のようなものが彼女を襲う。

低い地鳴りのような音がして、コンクリートの地面に隕石が衝突したかのような跡が残った。

そこに空野はいなかった。どうやらテレポートで回避したみたいだ。

葵「化け物はあんたでしょ……」

化け物？俺が？

違う。俺は化け物なんかじゃない。化け物はお前だ。

こんなゾンビを操っている時点で、決まってるだろ？

異常者だってね……！！！！

貴方「海士……ダメ、ダメだよ……その力を使うのはやめて」

霧野「浜野！俺とAはもう大丈夫だから、落ち着いてくれ！」

霧野もAも、なに言ってんの？

なんでそんな……怯えた顔で

え……？俺、おかしい？

あー……ダメだ。わかんねー。

わからないから

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浜野「ゾンビに襲われた人たちと同じ目に遭わせてやるよ……空野葵((ﾆﾔｯ」

……もうこれでいい。