【イナGO】Survival (ページ21)

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２１survival ページ21

～倉間サイド～

「うわああああぁぁ！！！！」

恐れていた悲鳴。

悲劇が起きた合図。

それは個室でゴロゴロしていた俺の耳に、突然響いた。

この声は……一乃？

倉間「ッ！？」

俺はベットから飛び起きて、悲鳴が聞こえた場所へ向かった。

そこではやはり、俺……いや、みんなの予想通りの出来事が発生していた。

三人目の死亡者が出たのだ。

錦龍馬……チームの中でも実力者で、浜野と同じくムードメーカーでもあった。

彼の部屋のベッドの上で、血を吐いて横たわっていた。

テーブルには、倒れて中身がこぼれている水筒が転がっていた。

この水筒……練習中に配られていたものだ。

倉間「一乃……錦は……」

一乃「に、錦に話があって来たら、そしたら、そしたら……！」

後から他の仲間たちも走ってくる。

みんな驚いていたが、もはや三人目ともなるといちいち大げさな反応を見せなくなった。

それでもきっと、内心は……。

どうしてこうなった？

仲間が次々と殺されていく。

それにしても、錦はなぜ……。

一乃「……錦は恐らく毒殺された。そこの水筒を調べてみた方がいいかもな」

神童「水筒……？」

テーブルからしたたり落ちるスポーツドリンクを横目に、神童は戸惑いの声を上げた。

南沢「毒を盛られたと言いたいのか？そんなことができるのはマネージャーと……

雷門イレブンのメンバーだけだぞ」

神童「ッ……！！」

み、南沢さん……なんでそんなことを言うんですか……。

でも、いい加減気づいてしまう頃合いだ。

俺だって、心のどこかで認めてしまっている。

天城さんも青山も……錦も。

この中の誰かが殺したってこと。

目的は、多分……

倉間「『国王』……」

霧野「………」

それしかない。ホーリーロードで優勝し強大になった稲妻王国の頂点に君臨する為に、他の候補者である仲間たちを殺す。

そう、きっとなんの躊躇いもなく。

なんて最低な奴だ。

まあ所詮、人間なんて……自分さえよければそれでいいんだよな。

その時だった。

天馬「……あの、みなさん！！

犯人探し……しませんか！？」