【イナGO】Survival (ページ14)

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１４survival ページ14

～影山サイド～

僕は一人、井戸の前で青山先輩のことを待っていた。

嘘？つくわけないよ。

僕が青山先輩に話したことは全て真実。確かに見たんだ。天城先輩が背中をナイフで刺される瞬間を。

そして、犯人がこの井戸に凶器を捨てた瞬間もね……。

信じられなかったよ。どうして殺すんだろうって、最初は疑問に思った。

でも、考えてみたら………

『王になれるのはたった一人』

＿＿＿＿＿＿＿それでわかった。

“あの人”は、余計な奴らを全員殺すつもりなんだ。

そうなれば、僕が殺されるのも時間の問題。

でもね、でもね……！！

狩屋くんには「王になりなよ」なんて言ったけど……

本当は、僕も王様になりたいんだよね！！！

だから……

青山「影山、遅れてごめん」

影山「いえいえ！大丈夫です！」

青山「それで？話って？」

単刀直入に切り出してくる青山先輩。なんにも疑問に思わないのかな？

まあ、そっちの方が助かるんだけど♪

普通おかしいと思うよね？

なぜ殺人鬼の噂があるにも関わらず、外で話をするのか。

なぜ井戸の前なのか……。

それほど、僕の話が気になるということか。

影山「はい。あの、僕見たんです。犯人が、この井戸の中に凶器であるナイフを捨てる瞬間」

これは、決して嘘ではない。

青山「え？凶器が井戸の中？

……それじゃ無理だろ」

影山「でも、指紋とか……重要な手掛かりになると思うんです！

とりあえず、刃物の形状だけでも把握できると思うので、ちょっと覗いてみてください！！」

青山「……わかった」

青山先輩が井戸を覗き込む。

青山「あ、確かにナイフのようなものが……でも、影や……」

ドンッ！！

青山先輩が僕の方に向き直る前に、僕は先輩の背中を思い切り押して突き飛ばした。

青山「なっ……」

慌てて井戸の手すりにしがみつく青山先輩。両手を離してしまえば、間違いなく……落ちる。

青山「影山……お前！？」

影山「あははは！！騙されましたね！せーんぱい♪」

大声を出すとみんなが起きちゃうから、声を抑えて笑う。

青山「騙したって……まさか……」

影山「決めました。僕、王様になりたいです。さようなら、青山先輩」

井戸の手すりに登り、最後に僕は先輩の頭を足で押して、無理矢理落とした。

ザブンという音。

青山先輩もこれまでだ。

影山「ククク……面白い♪」

さーて、次は誰にしよっかな♪

【残り１５名】